おうりゅう (潜水艦)

潜水艦「おうりゅう」について

潜水艦「おうりゅう」（ローマ字：JS Oryu, SS-511）は、日本の海上自衛隊に所属する最新鋭の潜水艦です。この艦の名前は「豊富な知識を持つ縁起の良い龍」を意味する「凰龍」に由来しています。「おうりゅう」は、そうりゅう型潜水艦の11番艦にあたり、独自の特徴を持っています。具体的には、従来のスターリング機関と鉛蓄電池の代わりに、リチウムイオン蓄電池を採用しています。これは、世界で初めての試みであり、機関構成要素にリチウムイオン蓄電池を用いた潜水艦として注目されています。建造費は約660億円で、この高額な費用は先端技術の導入と性能向上を反映しています。

建造と就役の経緯

「おうりゅう」は、平成27年度の中期防衛力整備計画に基づき、2900トン型潜水艦8126号艦として設計されました。この艦は、2015年11月16日に三菱重工業神戸造船所で起工され、2018年10月4日に命名・進水しました。最終的に、2020年3月5日に引渡式と自衛艦旗の授与式が行われ、正式に就役しました。就役後は、第1潜水隊群第3潜水隊に編入され、呉基地に配備されています。

訓練活動

就役以降、「おうりゅう」は活発に訓練を行っています。特に、2021年8月20日から9月22日には、日本からグアム島に至る海域で実施された令和3年度第1回米国派遣訓練（潜水艦）に参加しました。この訓練は、日本とアメリカの防衛協力を強化する重要な機会となりました。訓練では、実践的な潜水艇操作や連携動作が求められ、艦の運用能力を向上させるための重要な活動です。

歴史と今後の展望

「おうりゅう」の歴史はまだ短いものですが、その独自の技術革新と重要な役割から、今後の防衛力強化に寄与することが期待されています。また、リチウムイオン蓄電池の導入により、より長時間の作戦行動が可能となり、潜水艦としての戦略的柔軟性や耐久性が向上します。

日本の海上自衛隊は、潜水艦の運用を通じて、国防の最前線を守っています。「おうりゅう」は、その中で重要な役割を果たすことが期待されており、最新テクノロジーと伝統的な自衛の精神を融合した艦として、今後も注目を集めることでしょう。

参考資料

• - 最新鋭潜水艦「おうりゅう」進水式 - YouTube（産経新聞）

このように「おうりゅう」は、ただの潜水艦ではなく、日本の海上自衛隊の未来を担う代表的な艦としての評価を受けています。

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