おかえり、はやぶさ

映画『おかえり、はやぶさ』の概要

『おかえり、はやぶさ』は、2012年3月に公開された日本の映画で、監督は本木克英、主演には藤原竜也が抜擢されています。この作品は、国の宇宙探査機「はやぶさ」にまつわるプロジェクトを基にしており、3D映像で描かれた視覚的な冒険が特徴です。キャッチコピーは「宇宙体感の3Dで贈る、機械と人の冒険の旅」となっており、宇宙に対する希望や夢、そして人間の挑戦が語られています。

あらすじ

物語は2003年の5月9日、内之浦で小惑星探査機「はやぶさ」が打ち上げられるところから始まります。そのミッションは、小惑星イトカワのサンプルを持ち帰るというものです。プロジェクトマネージャーの江本智彦（大杉漣）の指導の下、エンジニア助手の大橋健人（藤原竜也）や新人理学博士の野村奈緒子（杏）ら若手スタッフが集結します。

打ち上げから時間が経つにつれ、「はやぶさ」が目指すイトカワへの航行が順調に進んでいる一方で、火星探査機「のぞみ」の運用には思わぬ困難が立ちはだかります。この探査機は、数々のトラブルに見舞われ、最終的には火星の周回軌道への投入を断念することになりました。その責任を背負った健人の父親・伊佐夫（三浦友和）は、社会から非難され、身内との関係も疎遠になっています。

ところが、時間が経過するにつれて「はやぶさ」は、地球と宇宙に夢を抱く多くの人々にとって希望の象徴となります。健人の同僚の息子、風也（前田旺志郎）も母の回復を「はやぶさ」に願いを託し、学ぶ姿を見せる。健人の父もまた、自らの過去を乗り越えるための努力を始めるのです。

2005年11月、ついにイトカワに到達した「はやぶさ」は、不時着の危機に見舞われましたが、スタッフたちの懸命な努力によって再びタッチダウンに成功します。しかし、通信が途絶え、燃料漏れとサンプルの未回収のリスクが報告されるなど、プロジェクトは困難に直面します。そんな中、健人と彼の仲間たちはチームワークを重視し、助け合いながら試練を乗り越え、「はやぶさ」を地球に戻すため奮闘します。無事地球への帰還を果たすと、健人は父と和解し、互いに理解を深めます。

キャラクター紹介

• - 大橋健人（藤原竜也）: JAXAのエンジニア助手で、プロジェクトの若きメンバー。
• - 野村奈緒子（杏）: 新人理学博士で、宇宙への情熱を抱く。
• - 大橋伊佐夫（三浦友和）: 健人の父で、火星探査機「のぞみ」のプロジェクトマネージャーとして苦悩する。
• - 岩松風也（前田旺志郎）: 母の健康回復を「はやぶさ」に願う少年。
• - 岩松多美（森口瑤子）: 風也の母で、彼女の病気を心配する。

映画のテーマ

本作は、宇宙開発にかける人々の情熱や、家族の絆、個々の成長を描いています。また、科学の進歩と人間の挑戦が交差する瞬間も映し出されており、視覚的な演出だけでなく感情的な要素も豊富です。『おかえり、はやぶさ』は、ただの冒険物語ではなく、希望を持つことの大切さや、挑戦し続ける勇気を教えてくれる作品です。

もう一度検索