おりんぴあ どりーむせと

おりんぴあ どりーむせと (OLMPIA DREAM SETO)

おりんぴあ どりーむせとは、日本の海運会社である国際両備フェリー株式会社が運航している内航旅客船兼自動車輸送用の渡船、いわゆるカーフェリーです。2019年5月1日から、新岡山港（岡山県）と小豆島の土庄港（香川県）を結ぶ航路で運航を開始しました。また、新岡山航路の他にも、池田港から高松港への運航や四国汽船の予備船としても機能しています。

デザインと特徴

この船のトータルデザインを手がけたのは、水戸岡鋭治氏です。彼は西九州新幹線「かもめ」などのデザインでも知られる著名なデザイナーであり、本船のデザインは姉妹船であるおりんぴあ どりーむにも引き続き担当されています。このように、デザインにおいても個性を持ちながら、伝統を重んじた船に仕上がっています。

おりんぴあ どりーむせとは4層の甲板を持ち、車両甲板から展望甲板まで多彩な空間を提供しています。これは、かつて同航路に就航していた「にゅうおりんぴあ」が有していたデザインを受け継いでいることを示しています。

3階には子供たちが楽しめるブランコや、後に貸切利用時に開放されるオリンピアスイートが設置されています。さらに4階には、子供向けの滑り台や「チャギントン」とのコラボレーションによるミニトレインも完備されており、家族連れが楽しめる空間が広がっています。これにより、単なる交通手段としてだけでなく、遊び場としての側面も持ち合わせています。

ギリシャ神話と船体の装飾

船体のデザインには、ギリシャ神話の神「ポセイドン」が描かれており、これは同社のカーフェリーシリーズにおける伝統の一部です。この伝統は、初代の「おりんぴあ」から続いており、ギリシャ神話の獣神が描かれるのが特徴的です。姉妹船であるおりんぴあ どりーむには「トリトン」が描かれているなど、そのデザインにはストーリー性と共に美しさが込められています。

航路の特長と便利さ

新岡山港と小豆島を結ぶこの航路は、地域住民や観光客にとって非常に便利です。小豆島の観光地へのアクセスが良好で、季節ごとのイベントや自然の美しさを楽しむことができる魅力的なルートです。また、運航事業としては、四国フェリーと共同運航を行っており、互いの利便性を高めています。

このように、おりんぴあ どりーむせとは、単なる船舶としてだけでなく、地域文化や歴史を伝え、休日を楽しむための素敵な空間を提供しています。訪れた人々が自然と楽しみを見出せるような工夫が凝らされたこのカーフェリーは、今後の運航の中でますます多くの人に利用されることが期待されています。

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