お化けのサンバ

『お化けのサンバ』は、1980年5月1日から1981年3月26日まで、毎週木曜日にテレビ東京系列で放送されたバラエティ番組です。全46回にわたる放送で、古びたお化け屋敷を舞台に、個性豊かなキャラクターたちが繰り広げるコメディドラマが人気を博しました。

番組は大きく分けて二つのパートで構成されていました。一つは、お化け屋敷に住む怪物たちと人間たちが織りなすドタバタ劇です。もう一つは、アイドルゲストを招いたコーナーや、エンディングで放送されるミニコントなど、バラエティに富んだ内容でした。

番組のタイトルは、第22回までは『二郎・ルミ子のお化けのサンバ』でしたが、ヒロインの交代に伴い、第23回からは『お化けのサンバ』に変更されました。また、第42回をもって事実上の最終回となり、それ以降はこれまでの名場面をまとめた総集編が放送されました。

番組を彩った音楽も大きな魅力でした。エンディングテーマは、放送期間を通して変化しました。『二郎・ルミ子のお化けのサンバ』時代は、シャネルズがザ・ハンダースの楽曲「FALLIN' LOVE with YOU」をカバーしていました。その後、番組に登場するドラキュラ、フランケン、狼男、タバサ、ナイトの5人が歌うバージョンに変更され、「MONSTER I LOVE YOU（愛のテーマ）」として生まれ変わりました。歌詞と曲は同じでしたが、歌い手が変わることで雰囲気が大きく変わりました。

『お化けのサンバ』時代には、エンディング映像にモンスターたちが登場し、BGMには石川ひとみの楽曲が使用されました。当初は「秋が燃える」が使用されていましたが、第35回からは「夢番地1丁目」に変更されました。

主要キャストには、小柳ルミ子、野村義男、浅茅陽子、石川ひとみ、坂上二郎といった豪華な顔ぶれが名を連ねています。小柳ルミ子は、お化け屋敷の女主人である柳下ゆう子を演じ、パリへの留学を機に役を降板。その後、浅茅陽子が演じる柳小路あかねが新しい女主人となりました。

物語の舞台は、東京・東長崎九丁目にある、江戸時代から続く古いお化け屋敷です。そこには、人間社会から隠れて暮らす本物の怪物たちが住んでいました。彼らと人間たちの交流、そして様々な事件がコミカルに描かれ、多くの視聴者を魅了しました。

『お化けのサンバ』の後継番組である『もんもんドラエティ』には、「モンスターたちのコメディ」という設定や一部の出演者が引き継がれ、その人気は次の番組へと繋がっていきました。

番組の主題歌はシャネルズと小柳ルミ子、後に石川ひとみが歌う「モンモンモンスター」がオープニングテーマとして使用されました。挿入歌にはピンク・レディの「モンスター」も使用され、当時の音楽シーンを彩る名曲たちが番組を盛り上げました。

『お化けのサンバ』は、個性豊かなキャラクター、テンポの良いコメディ、そして魅力的な音楽が三位一体となった、時代を彩るバラエティ番組として記憶されています。その独特の世界観は、多くの視聴者に愛され、現在でも語り継がれる名作となっています。

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