お江戸-O・EDO-

カブキロックスのデビューシングル「お江戸-O・EDO」は、1990年5月21日にアポロンからリリースされました。この楽曲は、沢田研二のヒット曲「TOKIO」をベースに、歌詞を江戸時代風に大胆にアレンジしたカバー曲です。カブキロックスはこの曲で、人気テレビ番組「三宅裕司のいかすバンド天国」（通称イカ天）に出演し、その奇抜なパフォーマンスで注目を集めました。彼らは「仮イカ天キング」を受賞し、番組内での演奏は『いか天 [完全] 完奏版 1989 10・11合併号』（BAND STOCK）に収録されており、当時の熱狂的なステージを追体験することができます。

「お江戸-O・EDO」は、カブキロックスにとって唯一、プロモーション用のアナログEP盤が制作されたシングルです。他のシングルやアルバムはアナログ盤でのリリースはありませんでしたが、このデビューシングルに限っては例外的にアナログ盤が存在します。また、当時としては一般的なカセットテープでも販売されました。このシングルの成功は、彼らの音楽キャリアの大きな足がかりとなりました。

さらに、2001年1月24日には、カブキロックスのボーカルである氏神一番が、この曲をリメイクした「O・EDO〜TOKYO21〜」をリリースしました。このリメイク版は、プロサッカークラブ「FC東京」の公認応援歌として採用され、新たなファン層にアピールすることになりました。オリジナル版、リメイク版ともに、楽曲の持つエネルギーとインパクトは色褪せることなく、今もなお多くの人に愛されています。

オリジナルの「お江戸-O・EDO」は、オリコンチャートで最高12位を記録し、最終的に20万枚のセールスを達成しました。カブキロックスは、その後の音楽活動でも独自のスタイルを貫き、日本の音楽シーンに大きな足跡を残しました。この楽曲は、彼らの音楽的ルーツと、日本の伝統的な要素を融合させたユニークなアプローチを体現しています。

このシングルには、「お江戸-O・EDO」の他に、「すみれSEPTEMBER LOVE」がカップリング曲として収録されています。「すみれSEPTEMBER LOVE」は、竜真知子が作詞、土屋昌巳が作曲を手掛けた楽曲で、カブキロックスの音楽性の幅広さを示しています。全編曲はKABUKI-ROCKSが担当しており、バンドの個性が強く打ち出されています。

なお、カブキロックスの楽曲は、2017年4月から放送されたアニメ「カブキブ！」の中で、「カブキブロックス」という劇中のバンドによってカバーされ、同アニメのED主題歌に起用されました。これにより、新たな世代にも「お江戸-O・EDO」の魅力が伝わることとなりました。

収録曲
1. お江戸-O・EDO-
作詞:糸井重里、作曲:加瀬邦彦
2. すみれSEPTEMBER LOVE
作詞:竜真知子、作曲:土屋昌巳

出典
オリコンチャート・ブック―アーティスト編全シングル作品　1968-1997

関連事項
御江戸（お江戸）
三宅裕司のいかすバンド天国
カブキブ!

このシングルは、日本の音楽史における重要な一曲として、今後も多くの人々に聴き継がれていくことでしょう。

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