お笑いマラソン合戦

「お笑いマラソン合戦」は、1969年に日本テレビ系列局で放送されたバラエティ番組です。久保田鉄工（現在のクボタ）が一社提供を務めていました。

放送は1969年10月8日から同年11月19日までの短い期間で、毎週水曜日の午後9時から9時30分にかけてオンエアされました。結果的に全7回という短命に終わった番組でした。

この番組は、公開形式で行われる視聴者参加型バラエティとして企画されました。毎回、5名の芸能人と5名の一般参加者がそれぞれペアを組み、計10名が出場して競い合いました。番組の趣旨は、チームの体力と頭脳を駆使して勝負を繰り広げるというものでした。

番組の大きな特徴として、タレントが座る椅子と、そのタレントとチームを組む一般参加者の足踏みが連動する仕組みがありました。一般参加者の足踏みによってカウントされる歩数は、会場に設置された電光掲示板にリアルタイムで表示されました。この歩数が、番組内での勝敗や参加者に贈られる賞金に直接関わる重要な要素となりました。

賞金についても独特なルールが設けられていました。最高得点を獲得したチームの一般参加者には、足踏みで稼いだ歩数と、そのパフォーマンスに対する会場からの拍手の得点を掛け合わせた金額が賞金として贈られました。一方、惜しくも最高得点には届かなかったチームの参加者にも、足踏みによって得られた歩数に応じた金額が賞金として用意されていました。さらに、特に活発に足踏みをして番組を盛り上げた参加者には、ペアを組んだ芸能人から個人的な持ち物がプレゼントされるという、他にはない特典も用意されていました。

番組の司会進行は、早野凡平氏が務めました。

わずか7回で放送を終了した「お笑いマラソン合戦」ですが、興味深いことに、この番組と同じ1969年10月8日に放送が開始され、かつ同じ11月19日に放送を終了した番組が他にもありました。それは、同系列の水曜夜8時枠で放送されていたバラエティ番組「ゴーゴー!コメディアン!!」です。

番組には、短期間ながらも多くの著名な芸能人が出場し、一般参加者と共に体当たりで企画に挑戦しました。主な出場者としては、桜井センリ氏（ハナ肇とクレージーキャッツのメンバー）、坂本スミ子氏、桂歌丸氏、中尾ミエ氏、鈴木やすし氏（後に鈴木ヤスシ氏と改名）、多々良純氏、森田健作氏、九重佑三子氏、八代英太氏、ロミ・山田氏、岡田眞澄氏、イーデス・ハンソン氏などが名を連ねています。

このように、「お笑いマラソン合戦」は、1960年代末に放送された、視聴者参加型バラエティとしてはユニークな仕組みを持った番組でした。短命に終わったものの、当時のテレビ番組の多様性を示す一例と言えるでしょう。

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