かすや昌宏

かすや昌宏

かすや昌宏（1937年7月18日生まれ）は、日本を代表する絵本作家の一人です。日本児童出版美術家連盟に所属し、長年にわたり子どもたちの心に響く作品を創作し続けています。

兵庫県で生まれたかすや昌宏は、1960年に上京後、児童演劇の世界に足を踏み入れました。その後、絵本の魅力に惹かれ、絵本作家としての道を歩み始めます。彼の作品は、イギリス、フランス、アメリカ、ドイツ、スイスなど、海外でも高く評価され、数多くの絵本が出版されています。

かすや昌宏の作品は、絵本にとどまらず、イラストレーション、カレンダー、ポスター、表紙絵など、多岐にわたります。特に有名なのは、小学校の国語教科書に掲載されている挿絵です。新美南吉の『ごんぎつね』（小学国語4年／光村図書）や、宮沢賢治の『やまなし』（小学国語6年／光村図書）の挿絵は、多くの人々に親しまれています。

受賞歴

1978年 - ボローニャ国際児童図書展批評家賞（絵本『のあのはこぶね』）
1979年 - イタリア国際児童年記念ポスター世界コンクール展入賞

主な作品

1971年『ちいさなはらっぱ』（文・渡洋子）至光社
1972年『しろいはなのき』至光社
1977年『ばべるのとう』（文・佐久間彪）至光社
1978年『のあのはこぶね』（文・佐久間彪）至光社
1980年『くりすます』（文・佐久間彪）至光社
1981年『ちいさなもみのき』（文・佐久間彪）至光社
1982年『くつやのまるちん』（原作・トルストイ／文・渡洋子）至光社
1982年『ふしぎなおんがく』至光社
1982年『むくどりのゆめ』（作・浜田広介）チャイルド本社
1982年『少女ミンコの日記』（作・今井美沙子）ポプラ社
1982年『はいたつされたふしぎなじゅもん』（作・奥田継夫）大日本図書
1983年『どこまでもおおきい』（文・佐久間彪）至光社
1984年『ろびんのくりすます』（詩・渡洋子）至光社
1984年『ハマヒルガオのちいさな海』（作・今西佑行）あすなろ書房
1984年『とらねこサブ』（作・新冬二）太平出版社
1985年『ひかりがいきている』（詩・渡洋子）至光社
1986年『まほうつかいへのてがみ』（作・渡洋子） 大日本図書
1989年『なーんのはながひーらいた？』（文・香山美子）童心社
1989年『星のふる森』（文・渡洋子）あすなろ書房
1990年『動物のうた』新版（作・室生犀星）大日本図書
1994年『くつやのまるちん』（原作・トルストイ／文・渡洋子）至光社
1994年『フランシスコとおおかみ』（文・石井健吾）至光社
1995年『クリスマスのちいさなほし』（文・渡洋子）至光社
1998年『ごんぎつね』（作・新美南吉）あすなろ書房
1998年『夕やけケーキをやく三人のまじょ』（作・渡洋子）大日本図書
2001年『星とトランペット』（文・竹下文子）日本標準
2006年『ひかりにつつまれて』（文・渡洋子）至光社
2008年『ありがとうサンタさん』（文・内田麟太郎）女子パウロ会
2009年『てんしとくつやさん』（原作・トルストイ／文・渡洋子）至光社
2014年『うきうき わくわく』（文・渡洋子）至光社

かすや昌宏の作品は、温かく、優しく、そしてどこか懐かしい雰囲気を持ち、子どもたちの想像力を豊かに育んでくれます。彼の絵本は、世代を超えて読み継がれ、多くの人々に愛され続けています。

「やまなし」の〈さし絵〉と感じる世界　かすや昌宏（光村図書）
挿絵を担当している画家・かすや昌宏さんのエッセイ「南吉とわたし」（新美南吉記念館）

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