かみむら周平

上村周平（かみむら しゅうへい）は、1979年6月14日生まれ、静岡県出身の日本の作曲家、編曲家、ピアニストです。カンパニーAZAに所属し、多岐にわたるエンタテインメント領域で音楽活動を展開しています。

略歴

東京音楽大学作曲専攻を卒業後、音楽家としてのキャリアをスタートさせました。プロ活動が本格化したのは、2007年に世界的に著名な演出家である蜷川幸雄氏が手掛けた舞台『オセロー』の音楽を担当したことが契機です。これを皮切りに、蜷川氏演出作品をはじめとする数多くの舞台音楽制作に携わるようになります。また、2006年9月には自身の音楽活動の一環として「White_Classical_Band」を結成しました。

国際的な評価も受けており、2010年には中棹三味線と尺八のアーティストであるHIDE×HIDEと共に、ロシアで開催されたTEREM CROSSOVER国際音楽コンクールに参加。ここで見事、第1位と特別賞を同時に受賞するという快挙を達成しました。

さらに、音楽活動に留まらず、表現者としても新たな一面を見せています。2017年には、新国立劇場にて宮田慶子氏が演出した舞台『君が人生の時』に出演し、ウェスリー役として俳優デビューも果たしました。

主な活動分野

かみむら周平の音楽活動は非常に広範にわたりますが、特に舞台作品への関与は特筆すべきものです。蜷川幸雄、前川知大、G2、福田雄一、菅野こうめい、ジョナサン・マンビィ、ショーン・ホームズなど、様々な演出家との協働を通じて、数多くの演劇、ミュージカル作品の音楽を手掛けてきました。舞台作品では、劇団イキウメ作品（『散歩する侵略者』、『関数ドミノ』など）やシェイクスピア作品（『ロミオ＆ジュリエット』、『ハムレット』、『リア王』など）、近現代戯曲（『セールスマンの死』、『桜の園』など）の音楽を担当しています。

ミュージカルにおいてもその手腕を遺憾なく発揮しており、音楽監督、作曲、編曲、または鍵盤奏者として中心的役割を担っています。『ROCK MUSICAL BLEACH』シリーズ、『ドリームハイ』、『虹のプレリュード』、『モンティ・パイソンのSPAMALOT』、『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』、『SPYxFAMILY』など、人気作品や話題作に多数参加しています。

映像音楽分野でも実績があり、映画『剱岳 撮影の記』、『ふがいない僕は空を見た』、『東京無国籍少女』、『BLUE/ブルー|BLUE_ブルー』、『破戒』といった邦画に加え、国際共同製作映画にも楽曲を提供しています。テレビ分野では、NHKの番組やドラマ、アニメーションの音楽などを担当しています。

コンサート活動も活発で、ゲーム音楽のオーケストラコンサート「PRESS START」や「モンスターハンター オーケストラコンサート」でオーケストレーションを手掛けるほか、井上芳雄、浦井健治、坂本昌行といった人気俳優やアーティストのコンサートで音楽監督や編曲、演奏を務め、ライブパフォーマンスを音楽面から支えています。

CDや音楽配信では、自身のWhite_Classical_Band作品のほか、他のアーティストへの楽曲提供や編曲、アニメ関連楽曲の制作も行っています。

さらに、志摩スペイン村やユニバーサル・スタジオ・ジャパンといった大規模テーマパークのアトラクションやショーの音楽制作にも携わるなど、その活動領域はエンタテインメント全般に及んでいます。

まとめ

作曲、編曲、ピアノ演奏に加え、俳優としての顔も持つかみむら周平は、演劇、ミュージカル、映像、コンサート、テーマパークなど、幅広い分野で質の高い音楽を提供し続けています。その多様な才能と経験は、日本のエンタテインメント界において欠かせない存在となっており、今後の更なる活躍が期待されています。

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