きえた機関車

『きえた機関車』 - 汽車のえほん25

『きえた機関車（汽車のえほん25）』は、1970年にイギリスから登場したウィルバート・オードリー牧師の児童向け絵本シリーズの第25巻です。この作品は、若い読者を対象にした短編が4つ含まれています。原題は「Duke The Lost Engine」で、日本語版はポプラ社から1981年に出版され、その後2004年には絶版となりましたが、2010年にはミニ新装版として再登場しました。

成立の過程

本書は1945年より毎年続巻が発行されている「汽車のえほん」シリーズの一環であり、今回の巻でも登場するデュークという機関車に関するストーリーが中心となっています。デュークは、前巻第20巻で少し触れられていたキャラクターで、この巻では廃止されたミッド・ソドー鉄道での彼の冒険が描かれています。その内容は、子供たちにとって楽しいだけでなく、友情や勇気、冒険の重要性を伝えています。

収録作品

本書には以下の4つの短編が収められています：
1. おじいちゃんポッポ (Granpuff)
2. デュークとファルコン (Bulldog)
3. デュークとスチュアート (You Can't Win!)
4. ねむれる森の機関車 (Sleeping Beauty)

それぞれの物語がデュークや彼の仲間たちとの関わりを描いており、魅力的なキャラクターたちが登場することで、子供たちの想像力をかきたてます。

登場キャラクター

メインキャラクター

• - オリバー
• - ドナルド
• - スカーローイ鉄道

- スカーロイ
- レニアス
- ダンカン
- ピーター・サム（スチュアート）
- サー・ハンデル（ファルコン）

• - ちんまり鉄道

- マイク
- バート
- レックス

サブキャラクター

• - デューク - 本巻に初登場。
• - スタンリー/二号機関車 - 本巻のみに登場。

その他の情報

巻の前書きに登場する「南アメリカの行方不明の機関車」は、ブラジルで発見された「コロネル・チャーチ」という機関車に関するエピソードを指しています。この機関車は1878年にその姿を見つけられた際には残骸のような状態でしたが、修理が施されて1909年まで運行されました。

また、デュークが埋もれた機関庫から抜け出す際のセリフについては版によって異なり、旧版ではデュークが「あなたはバンダル人ですか？」と発言する場面がありましたが、新版ではより穏やかな表現に変更されています。

この絵本は子供たちに人気があり、冒険や友情、仲間との絆を大切にするメッセージが込められています。読み聞かせにぴったりの作品として、多くの家庭に愛されてきました。

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