きたやまようこ

きたやまようこ

きたやまようこ（1949年5月15日 - ）は、東京都出身の絵本作家、翻訳家です。彼女の作品は、イヌを題材にしたものが多く、世代を超えて多くの読者に愛されています。現在は、神奈川県海老名市の自宅と北海道帯広市のアトリエを行き来しながら創作活動を続けています（2024年時点）。

来歴

文化学院芸術科を卒業後、結婚し女児を出産。子育て中に絵本の持ち込みを始めたことがきっかけで、1975年12月に『ただいまー』『いただきまーす』『また あしたね』（偕成社）の3冊同時刊行で絵本作家としてデビューしました。以降、数多くの絵本、紙芝居、翻訳などを手掛けています。

人物

きたやまようこは、無類の犬好きとしても知られています。衝動買いしたシベリアン・ハスキーを育てるために、1年間「犬育て休業」と称して作家活動を休んだほどです。その経験を活かし、飼い犬を主人公にした『ゆうたくんちのいばりいぬ』シリーズは、彼女の代表作の一つとなりました。このシリーズでは、犬と家族、散歩中に出会う人々や犬、猫との交流が温かく描かれています。

受賞歴

1989年：『ゆうたくんちのいばりいぬ』シリーズ - 講談社出版文化賞絵本賞
1993年：『りっぱな犬になる方法』『じんぺいの絵日記』 - 路傍の石幼少年文学賞
2009年：『いぬうえくんがわすれたこと』 - 産経児童出版文化賞産経新聞社賞

作品の特徴

きたやまようこの作品は、ユーモラスな視点と温かい人間（犬）関係が特徴です。『ゆうたくんちのいばりいぬ』シリーズでは、犬が自分を「おれ」、飼い主の少年ゆうたを「おまえ」と呼ぶなど、独特な言葉遣いが用いられています。この表現に対して出版社からクレームがついたこともありましたが、アンケートの結果などから当初の形のまま刊行されました。

また、『犬がおしえてくれた本』シリーズ（『イヌとイスの見分け方』、『なかよし取扱説明書（犬式）』）は、大人のファンも多い作品です。ケータイ絵本の配信も手掛けており、人気の犬のキャラクターが登場します。

2018年11月には、『ゆうたくんちのいばりいぬ』シリーズ誕生30周年を記念して、『ゆうたのおじいちゃん』『ゆうたのおばあちゃん』（あかね書房）が2冊同時に刊行されました。

代表作

『おにのこあかたろうのほん』シリーズ
『ヒッポちゃんのおとなりさん』シリーズ
『ぼくのポチブルてき生活』シリーズ
『いぬうえくんとくまざわくん』シリーズ
『こぶたのあかちゃん』シリーズ
『ゆうたくんちのいばりいぬ』シリーズ
『わかもとの知恵』（著：筒井康隆）
『犬がおしえてくれた本』シリーズ
『きゅっきゅっえほん』シリーズ

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