きゅるるんKissでジャンボ♪♪

2004年2月6日にリリースされたPC向け恋愛アドベンチャーゲーム『カラフルハート〜12コのきゅるるん♪〜』の主題歌として、オープニングとエンディングの両方を飾ったのが「きゅるるんKissでジャンボ♪♪」です。作詞とボーカルはKOTOKOが担当し、作曲・編曲はI'veのC.G mixが手がけました。

本楽曲の誕生は、前年に大ヒットしたゲーム『カラフルキッス〜12コの胸キュン!〜』とその主題歌『さくらんぼキッス〜爆発だも〜ん〜』の成功に大きく影響を受けています。ゲーム開発元の戯画は、『さくらんぼキッス』の人気を受けてシリーズ化を決定し、2003年6月には『カラフルハート』の制作に着手しました（ただし、これら二作のストーリーに関連性はありません）。楽曲自体は、ゲーム発売前の2003年12月に戯画公式サイトでオープニングムービーと共に公開され、ファンの期待を高めました。

「きゅるるんKissでジャンボ♪♪」の音楽的な特徴として、その賑やかでキャッチーな合いの手が挙げられます。「キュキュンキュンキュルルン」や「ハイハイ」といったフレーズは、前作『さくらんぼキッス』の成功要因の一つであった参加型の要素を意識したものであり、楽曲全体にコミカルで楽しげな雰囲気を加えています。このスタイルは、シリーズの次回作『カラフルウィッシュ〜12コのマジ★キュン!〜』でも継承され、同作の主題歌も引き続きKOTOKOが担当しています。

発表当初、この楽曲の公式音源を手に入れることは容易ではありませんでした。主な入手手段は、ゲーム『カラフルハート』本体の初回特典サウンドトラックCDか、ゲーム『DUEL SAVIOR』の初回特典である「戯画オープニングサントラ vol.2」に収録されたものに限られていました。これらの特典は早期に完売してしまったため、しばらくの間は音源が非常に入手困難な状態が続きました。

しかし、その後の展開により、楽曲の入手性は大きく改善されました。2007年 6月には、I'veによるコンセプトアルバム『SHORT CIRCUIT II』が発売され、電波ソングを集めたこのアルバムに本楽曲が収録されました。これにより、多くのリスナーが公式音源にアクセスできるようになります。さらに、通信カラオケのDAMでも配信が開始され、カラオケでも楽しめるようになりました。

加えて、2008年 4月には、カラフルシリーズ三作品（『カラフルキッス』、『カラフルハート』、『カラフルウィッシュ』）の楽曲を網羅した合同サウンドトラックがリリースされました。このアルバムにも本楽曲は収められており、『SHORT CIRCUIT II』と合わせて、現在では比較的簡単に入手することが可能です。この合同サントラには、『さくらんぼキッス〜爆発だも〜ん〜』や『I need magic 〜解けないマジ☆キュン♪〜』といったシリーズ関連楽曲も収録されています。

ボーカリストであるKOTOKOは、メジャーシーンでの活躍を続ける中でも、「きゅるるんKissでジャンボ♪♪」を自身のライブで度々歌唱しています。ファンにとって、ライブでの一体感を高める重要な一曲となっています。例えば、2004年のライブDVD『KOTOKO LIVE TOUR 2004』や、2006年の横浜アリーナ公演DVD『Starlight Symphony』といった映像作品にも、そのパフォーマンスが収録されています。

特に印象深いのは、2010年 1月に行われた自身初の日本武道館ライブ『"thank you" and "from now"』です。このライブでは、カラフルシリーズの主題歌である『さくらんぼキッス』、本楽曲、そして『I need magic 〜解けないマジ☆キュン♪〜』の3曲がメドレー形式で披露されました。これは、シリーズを彩った楽曲群をKOTOKOが一挙に届けた、ファンにとって忘れられない瞬間となりました。

楽曲の正式名称については、一時的に表記ゆれが存在しました。公式サイトなどで「きゅるんKissでジャンボ♪♪」や「きゅるるんKissでジャンボ♪」と紹介されたこともありましたが、製品版であるゲーム本体や特典サウンドトラックCDには一貫して「きゅるるんKissでジャンボ♪♪」と記載されていました。これを受けて、公式サイトなどの表記も最終的に修正され、「きゅるるんKissでジャンボ♪♪」が正式な曲名として確定しました。

「きゅるるんKissでジャンボ♪♪」は、前作の成功を受け継ぎつつも独自の個性を持つ楽曲として、一時は入手が困難だった時期を経て、現在では様々な形でファンに親しまれています。KOTOKOのライブパフォーマンスと共に、今なお多くの人々に愛される一曲です。

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