くうそうノンフィク日和

「ノンフィクシリーズ」は、小柳粒男氏による小説シリーズであり、イラストは長月みそか氏が担当しています。このシリーズは、『くうそうノンフィク日和』を第一作とし、『りべんじゃー小戦争』、『ゲンソウ現実日和』へと続きます。

概要

本シリーズは、女子高生にして魔女でもある17歳の少女、篠木を中心に物語が展開されます。彼女の同級生である張戸と塡渡、そして彼らを見守るバーの雇われマスター、撒井といった個性的なキャラクターたちが登場し、突如として異世界や戦争といった非日常的な事態に巻き込まれていく人々のドラマを描いた、ハードボイルド・ファンタジー作品です。

第一作である『くうそうノンフィク日和』は、第1回講談社BOX新人賞“流水大賞”の優秀賞を受賞しました。受賞時の選考座談会では、セカイ系小説とハードボイルド小説という、一見相容れない要素を見事に融合させた作品であると評価されています。また、作品のカバーには「叩かれない新人にデビューする価値はない」というキャッチコピーとともに、「さあ叩け！」という大胆なシールが貼られていたことも話題となりました。

シリーズ作品リスト

長編

くうそうノンフィク日和 (2008年6月2日刊 ISBN 978-4-06-283666-1)
りべんじゃー小戦争 〜まち封鎖 (2008年9月1日刊 ISBN 978-4-06-283674-6)
ゲンソウ現実日和 (2009年3月2日刊 ISBN 978-4-06-283692-0)

短編

シャカイに降り立つおかっぱ頭 (『ファウスト』Vol.7、2008年8月)
シノキ大戦 (『パンドラ』Vol.2 SIDE-A、2008年10月)

あらすじ

くうそうノンフィク日和
バーレストランの店長代理である撒井の視点から物語は語られます。常連客である男子高校生の張戸と塡渡、そして女子高校生の篠木との他愛ない会話が日常でしたが、ある日、騎士のような格好をした張戸や、黒一色の戦闘服を身にまとった篠木を目撃したことから、日常は崩壊していきます。
りべんじゃー小戦争 〜まち封鎖
魔女によって世界を破壊された異世界人の幾嶋は復讐者となり、復讐の準備を進めます。反風紀委員会の金髪少女、蟻田は戦争、そして復讐者と対峙します。張戸と塡渡は、日常と戦争の狭間で、逃れられない選択を迫られます。
ゲンソウ現実日和
小戦争によって心を破壊された木鷹田。現実を舞台にした復讐の連鎖が繰り広げられ、世界の在り方が再び問い直されます。

登場人物

撒井（まきい）
『くうそうノンフィク日和』の語り手であり、物語は彼の主観を通して進行します。特に特徴のない、バーレストランの店長代理です。
篠木（しのき）
最強の魔女であり、おかっぱ頭が特徴的な17歳の女子高校生です。
張戸（はりと）
赤髪が特徴的な男子高校生です。
塡渡（はわたり）
前髪が目にかかるほど伸びた男子高校生。いつも参考書で勉強していますが、いわゆるガリ勉ではなく、やるべきことをやっているだけです。

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