東京金融取引所

東京金融取引所（TFX）

株式会社東京金融取引所（TFX）は、東京都千代田区丸の内に本社を置く、日本の主要な金融商品取引所の一つです。個人投資家には、外国為替証拠金取引の「くりっく365」で広く知られています。略称として「金融取」や「TFX」が用いられます。

概要

1989年、旧金融先物取引法に基づき設立された東京金融取引所は、当初、日本で唯一の金融先物取引所でした。東京[[証券取引所]]、東京工業品取引所（現在の東京商品取引所）、東京穀物商品取引所（現在は解散）と並び、「東京四大取引所」と称されることもありました。2007年の金融商品取引法施行に伴い、金融先物取引所から金融商品取引所へと移行しました。

現在、ユーロ円金利先物やオプションが取引される金利先物等取引市場と、「くりっく365」が上場されている為替証拠金取引市場の二つの市場を運営しています。なお、円金利スワップ先物は2007年に上場が休止されています。

設立当初は金融機関が会員の法人組織でしたが、2004年4月に株式会社へと組織変更されました。大蔵省（現在の財務省）管轄の取引所としては最後に設立されたため、SPAN証拠金制度やギブアップ制度の早期導入など、日本の取引所としては先進的な取り組みを積極的に行ってきました。

システム

東京金融取引所では、金利先物等取引市場と為替証拠金取引市場で異なるシステムを使用しています。

金利先物等取引市場のシステムは、取引システムとしてユーロネクストやシカゴ商品取引所など、海外の主要な取引所で広く採用されている「ライフ・コネクト」を採用しています。清算システムの構築とシステム全体の運用は富士通が担当しています。

一方、為替証拠金取引市場のシステムは、日本の取引所では珍しくMicrosoft Windowsをベースとしています。以前は日本ユニシスが運用を担当していましたが、2008年10月27日に日立製作所のシステムへと変更されました。

沿革

1989年3月：金融先物取引法施行
1989年4月：会員制法人東京金融先物取引所設立
1989年6月：取引開始
1991年2月：完全システム取引を開始
1991年1[[2月]]：夜間取引を開始
1996年4月：SPAN証拠金制度を導入
1998年1[[2月]]：証拠金の分別管理制度を導入
1999年1月：APIを導入
1999年10月：ギブアップ制度を導入
2000年8月：RFQ制度を導入
2001年1月：米国先物業協会(FIA)に加入
2003年4月：ブロック取引を導入
2004年4月：会員制法人から株式会社に組織変更
2005年7月：取引所為替証拠金取引（「くりっく365」）を開始
2007年3月：CFTCからNo-Action Letterを取得
2007年9月：金融商品取引法の施行により、社名を東京金融取引所に変更、金融商品取引所となる
2008年5月：初の中期経営計画（2008-2010年度）を発表
2009年6月：本社を東京都千代田区一番町から丸の内2丁目へ移転
2010年1[[1月]]：取引所株価指数証拠金取引（「くりっく株365」）を開始
2016年2月：本社を東京都千代田区丸の内2丁目から現在の鉃鋼ビルディング8階（丸の内1丁目）に移転
2017年10月：取引所為替証拠金取引（くりっく３６５）に1通貨ペア追加
2020年10月：株価指数リセット付証拠金取引を上場
2021年5月：FXクリアリング取引を開始
2021年9月：取引所株価指数証拠金取引（くりっく株３６５）に２ETF追加
2022年2月：取引所株価指数証拠金取引（くりっく株３６５）に１指数追加
2023年3月：無担保コールオーバーナイト3ヵ月金利先物(TONA3ヵ月金利先物）及び同オプション　取引開始

上場商品

現在上場している商品 (2021年2月現在)

ユーロ円3カ月金利先物取引
無担保コールオーバーナイト3ヵ月金利先物(TONA3ヵ月金利先物）及び同オプション
取引所為替証拠金取引（くりっく365）
取引所株価指数証拠金取引（くりっく株365）

過去に上場していた商品

米ドル短期金利先物取引
日本円・米ドル通貨先物取引
米ドル・日本円通貨先物取引
1年物日本円金利先物取引
ユーロ円LIBOR3カ月金利先物取引
ユーロ円LIBOR6カ月金利先物取引
円金利スワップ先物取引
GCレポS/N金利先物取引
無担保コールO/N金利先物取引
ユーロ円3カ月金利先物オプション取引

上場を予定している商品

クレジット・デフォルト・スワップ取引
天候デリバティブ取引

他取引所との提携

東京金融取引所は、以下の取引所と覚書などを締結し、提携関係を築いています。

ユーロネクスト（業務提携）
シンガポール取引所
シドニー先物取引所
韓国取引所
台湾先物取引所
シカゴ商品取引所
上海先物取引所
中部大阪商品取引所（解散）
東京工業品取引所（現在の東京商品取引所）
大連商品交易所

主なテレビCM

過去には以下の番組でCMが放映されていました。

モーニングサテライト（テレビ東京）
ワールドビジネスサテライト（テレビ東京）
先物ワールド（日経CNBC）
サンデープロジェクト（テレビ朝日、関東ローカル）

アクセス

JR東京駅から徒歩約2分
東京メトロ東西線大手町駅から徒歩約5分
東京メトロ銀座線日本橋駅から徒歩約3分

関連項目

大阪取引所：旧大阪証券取引所がデリバティブ取引専門の取引所に転換。
先物取引
先物取引所の一覧
外国為替証拠金取引
くりっく365
国際金融市場
為替相場
外国為替市場
個人投資家
デイトレード
ミセス・ワタナベ
ヘッジファンド

脚注

外部リンク

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