けいちゃん (ピアニスト)

けいちゃん：ジャンルを超越する音楽表現者

けいちゃん（1996年8月12日生まれ）は、その自由な演奏スタイルから「フリースタイルピアニスト」を自称する、多才な音楽家です。ピアニストとしての卓越した技術に加え、トラックメイカー、シンガーソングライター、そして人気YouTuberとしての顔も持ち合わせています。幼少期からピアノに親しみ、数々のコンクールで才能を開花させた彼は、音楽大学進学後、ジャンルの垣根を越えた自由な演奏スタイルを確立しました。

ストリートピアノとの出会い

高校の修学旅行で訪れたロンドンでストリートピアノに出会い、その魅力に感銘を受けたことが、彼の音楽活動の大きな転機となりました。2019年からはYouTubeにストリートピアノの演奏動画を投稿し、瞬く間に人気を集めました。その演奏技術の高さはもちろんのこと、聴衆を楽しませるエンターテイメント性も、多くの人々を惹きつけています。

多彩な音楽活動

2021年には1stアルバム『殻落箱（がららばこ）』でCDデビュー。その後も、2022年に2ndアルバム『聴十戯画（ちょうじゅうぎが）』、2023年には3rdアルバム『円人（えんじん）』をリリースするなど、精力的に音楽活動を展開しています。彼の音楽は、クラシック音楽の素養をベースに、ジャズ、ポップス、ロックなど様々なジャンルの要素を取り入れた、独創的なものです。セルゲイ・ラフマニノフ、クロード・ドビュッシー、マクシム・ムルヴィツァ、H ZETTRIOといった音楽家を尊敬しており、パスカル・ロジェやエフゲニー・キーシンといったピアニストを敬愛しています。

独自の音楽制作

作曲においては、頭に浮かんだ旋律をピアノで弾きながら完成させるという独特なスタイルを持っています。当初は作詞を行う予定はありませんでしたが、ピアノの表現をより具体的にするため、楽曲によっては自ら作詞も手掛けるようになりました。歌唱入りの楽曲では、声帯を楽器として捉え、その可能性を追求しています。ジャンルや楽器にとらわれず、常に最高の音楽を追求する姿勢は、多くのファンを魅了しています。

音楽にまつわるエピソード

学生時代は帰宅部だったという意外な一面も。初めてストリートピアノを演奏したのは、高校時代のロンドン修学旅行でした。フランツ・リストの「ラ・カンパネラ」などを演奏したそうです。また、大学時代には吹奏楽部でサックスを担当していた経験もあります。

演奏時には、鍵盤に対して手首を大きく傾け、上からなぞるように弾くこともあります。これは、楽曲を視覚的にも楽しんでもらうための工夫です。ピアノは、かけがえのない友人であり、家族のような存在だと語る彼は、その魅力を「一台で作曲、弾き語り、ソロ、ベース、メロディー、ハーモニーができること。オーケストラと電子音の両方に対応できること。音の減衰も表現できる奥深い繊細な楽器であること」と表現します。

幅広い活動

ANA国際線や国内線の機内オーディオに楽曲が搭載されたり、映画や朗読劇の音楽を担当するなど、その活動は多岐にわたります。TBSの朝の情報番組「THE TIME,」では、レギュラーでピアノ演奏コーナーを担当し、お茶の間にもその音楽を届けています。活動時の衣装は常に黒で統一。好きな食べ物はかぼちゃコロッケ、嫌いな食べ物はわさびという親しみやすい一面も持ち合わせています。息抜きはピアノを弾くことと、愛犬「るうと」と遊ぶこと。音楽は完成のない芸術であり、死ぬまで追求し続けたいと語る彼の、今後の活躍から目が離せません。

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