こぶいち

こぶいち：ゲーム原画を彩る繊細なタッチと豊かな表現力

こぶいち氏は、日本のゲーム業界で活躍する実力派の原画家・イラストレーターです。大阪府出身の女性で、現在はゆずソフトに所属しています。繊細で美しい画風と、キャラクターの心情を巧みに表現する作風で多くのファンを魅了しています。

萩原一至作品との出会いからゲーム業界へ

こぶいち氏の絵を描く道への志向は、漫画家・萩原一至氏の代表作『BASTARD!! -暗黒の破壊神-』との出会いをきっかけとして始まりました。中学生時代にはオリジナル漫画の制作や投稿誌への投稿を行い、創作活動に熱中していました。その後、フリーター生活を送る傍ら、ゲームメーカーのイラストレーター募集に応募。見事採用され、スタジオメビウスに入社、ゲーム業界でのキャリアをスタートさせました。

スタジオメビウスでは『絶望 -青い果実の散花-』でアダルトゲームの原画家としてデビューを果たし、その後も複数の作品で原画を担当しました。しかし、その後退職。転機となったのは、友人であるむりりん氏や元同僚のFamishin氏らとの出会いでした。意気投合したメンバーでゲーム制作を行うことを決意し、同人サークル「チームエグゾーダス」を結成。これが後に法人化され、現在のゆずソフトへと発展していきます。

ペンネームの由来や画風の特徴

ユニークなペンネーム「こぶいち」は、漫画『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』から着想を得て、衝動的に決めたとのことです。2人の姉を持つこぶいち氏は、ゲーム業界への就職を勧めたのは姉からの情報提供によるものだったと語っています。興味深いことに、その情報はネットで見つけた「鎖に絡まった少女」のイラストに関するもので、半ばやけくそ気味に志望したというエピソードも残っています。

座右の銘は「為せば成る」。ゲーム会社に入社してからPhotoshopなどの必要な技術を習得し、独自の画風はゆずソフトを結成してから確立したと語っています。現在では、ゆずソフトの同僚であるむりりん氏と画風が非常に似通っており、どちらが描いたのか判別が難しいほどです。区別はゆずソフトのスタッフブログ「ゆずログ」で公開されている個々のブログからある程度判断できる場合があります。

多彩な作品リスト

こぶいち氏は、スタジオメビウス時代からゆずソフト所属後まで、多くのゲームの原画を担当してきました。代表作には『ぶらばん! -The bonds of melody-』、『E×E』、『夏空カナタ』、『天神乱漫』シリーズ、『のーぶる☆わーくす』、『DRACU-RIOT!』、『天色*アイルノーツ』などがあります。これら作品において、こぶいち氏の繊細なタッチと豊かな表現力は、キャラクターの魅力を最大限に引き立てています。

さらに、小説のイラストレーションや、アニメーションのエンドカードなども手掛けており、その活動範囲は多岐に渡っています。代表的な作品には、『緋弾のアリア』シリーズのイラスト、『これはゾンビですか？』のむりりん氏との共作などがあります。

同人活動と今後の展望

2013年までは同人サークル「茶常」を主宰し、むりりん氏率いるサークル「クロネコ缶」との合同作品も多数発表しています。現在も精力的に活動を続け、独自の感性と技術で、ゲーム業界に更なる魅力と彩りを添え続けています。

こぶいち氏の今後の活躍に期待が高まります。

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