さいごのひ

スキマスイッチが2011年1月26日にリリースした14枚目のシングルが「さいごのひ」です。このシングルは、初回生産限定盤と通常盤の2種類が同時に発売され、初回盤はBlu-spec CD仕様であることに加え、DVDが付属しているという豪華な仕様となっています。

収録曲は以下の通りです。

1. さいごのひ
2. 電話キ
3. Human relations
4. さいごのひ (backing track)

「さいごのひ」は、2011年上半期のUSEN J-POP総合ランキングで3位、年間総合ランキングでは5位にランクインするなど、USENで非常に高い人気を博しました。しかし、歌詞の内容が強烈であったため、2011年3月以降は配信が停止されていたというエピソードも、後のインタビューで明かされています。

この楽曲は、スキマスイッチの2人が人生観、愛情観、恋愛観、そして生きることと死ぬことまで、深く掘り下げて話し合いながら制作されました。大橋さんはこの曲について、「テーマが今までになく世界観が広くて深い」「世の中に対する怒りを初めて書いた曲」「歌う時には覚悟がいる」と語っており、特別な思い入れがあることが伝わってきます。また、実際に起こった事件をモチーフにしていることも明かされています。

20周年記念のベストアルバム『POPMAN'S WORLD -Second-』のDisc3「SNT selection」にも収録されており、常田さんの「好きだから」という選曲理由からも、この曲への深い愛情がうかがえます。

「電話キ」は、「ゴールデンタイムラバー」「アイスクリームシンドローム」に続き、インディーズ時代の楽曲のリメイクで、インディーズアルバム『10チャンネル』に収録されていました。リメイクにあたっては、当時のデータが残っていなかったため、耳コピで制作されたという苦労話も。大橋さんが感情を込めずに歌っているものの、「君にも電話で教えてあげよう」というフレーズだけが上手く歌えず、そこは常田さんが歌っているというエピソードも面白いです。『POPMAN'S WORLD -Second-』のDisc3「SNT selection」にも収録されており、「シンタワールドが1番出ている曲」として選曲されています。

「Human relations」は、幼なじみへの思いを綴ったポエトリーリーディングとなっています。

初回特典DVDには、「さいごのひ」のビデオクリップと、楽曲が生まれる過程を無人カメラが捉えた「Diary of Studio Works 2010.11.18 at San Siro st.」が収録されています。これは、『musium』に収録されている『Andersen』の制作風景を記録したものです。

また、2011年にリリースされた「さいごのひ」のアナログ盤も存在します。これは、スキマスイッチ自身が立ち上げたアナログ専門レーベル「KU-KAN RECORDS」からの第五弾リリース作品で、完全限定盤として発売されました。33回転仕様で、「ふれて未来を / 雨は止まない」「ゴールデンタイムラバー / ためいき」と同時にリリースされています。2020年2月～9月にリリースされた全25タイトルの「特典引換券」を集めて送ると、7インチ収納BOXがプレゼントされるという企画もありました。

アナログ盤の収録曲は以下の通りです。

SIDE A: さいごのひ
SIDE B: 電話キ

「さいごのひ」は、スキマスイッチの音楽性を深く理解する上で欠かせない、重要な作品と言えるでしょう。

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