さくや妖怪伝

映画『さくや妖怪伝』の概要

『さくや妖怪伝』（さくや ようかいでん）は、2000年に公開された日本[[映画]]で、トワーニが制作した第一作目となります。また、監督の原口智生にとっての劇場映画デビュー作品でもあります。本作では、土蜘蛛の女王を演じた松坂慶子が危険な爆破シーンに自ら挑戦するなど、そのクオリティの高さが話題となりました。なお、本作で作成された妖怪の造形物は、後に原口監督の『跋扈妖怪伝 牙吉』に流用されることとなります。

あらすじ

物語は、富士山の突如の噴火によって神々の結界が崩れ、妖怪たちが地上に出現するところから始まります。主人公の榊咲夜は、公儀妖怪討伐士として幕府の密命を受け、怪異の元凶である土蜘蛛の女王を討伐すべく仲間たちと冒険に出ます。咲夜は、亡き父の跡を継ぎ、妖刀「村正」を持って旅に出るのです。

登場人物

• - 榊咲夜: 公儀妖怪討伐士で17歳の少女。妖怪を討伐するための特別な能力を持つ「村正」という妖刀を使いこなします。女性扱いを嫌い、感情を表に出さない傾向がありますが、河童の赤ん坊を弟として育てる優しい一面も持っています。

• - 榊太郎: 咲夜の弟で、本来は利根川の大河童の遺児。外見は人に非常に近く、明るく素直な性格ですが、いじめを受けることも多い内向的な面があります。

• - 榊備前守芳明: 咲夜の父親で、彼女が通るべき道を厳しく教育しました。剣の使い手ですが、妖怪との戦いで力尽きてしまいます。

• - 橘善之助: 咲夜の家の用人で、妖刀「村正」の創作に関わった刀匠。呪いにより不死の身体となっていることが特徴です。

• - 井伊掃部頭真興: 幕府の大老で、咲夜に妖怪討伐を命じる重要な役割を担います。

• - 似烏周造: 忍者で、咲夜の任務の補助を行います。生真面目な性格ですが、非常に優れた能力を持つキャラクターです。

• - 猿鬼兵衛: もう一人の忍者で、似烏とは対照的に温厚な性格をしています。

妖怪たち

本編の中で重要な役割を果たす妖怪たちには、土蜘蛛の女王をはじめ、亡霊や怨霊などが登場します。土蜘蛛の女王は、平安時代に人々に害を与えたことから、妖刀「村正」に封じ込められた存在で、物語の大きな敵となります。

制作スタッフ

本作の制作陣は多彩で、監督は原口智生が務め、脚本は光益公映が担当するなど、才能あるスタッフが揃っています。特撮や美術、音楽なども高い評価を受けており、視覚的に楽しめる作品となっています。

ソフト化・関連情報

『さくや妖怪伝』は、ワーナー・ホーム・ビデオよりDVDとして発売され、映像特典も豊富に収録されています。続編の小説やノベライズも出ているため、ファンには更なる楽しみも用意されています。

この映画は、ただの妖怪との戦いではなく、登場人物たちの成長や絆の物語でもあり、多くの観客に感動を与える作品となっています。

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