原口智生

原口智生のプロフィールと活動

原口智生（はらぐち ともお、1960年5月26日生まれ）は、日本の映画製作界で活動する特殊メイクアーティスト、造型師、映画監督、特技監督です。福岡県に生まれ育った原口は、祖父が東宝の映画録音技師という家庭環境の影響を受け、幼少期から特撮に触れる機会が多かったといいます。

幼少期と学びの時代

彼の特撮への興味は、祖父の影響で始まりました。高校生の頃には「怪獣倶楽部」と呼ばれるグループに所属し、特撮の制作現場を体験。国際放映の殺陣グループでも活動し、その中でスーツアクターとしての経験を積むなど、さまざまな役割を担っていました。

大学時代には人形師の川本喜八郎に師事し、専門的な技術を学びました。大学を中退後、造形工房モンスターズに参加し、1984年に自身の特殊メイク工房FUNHOUSEを設立しました。この工房では、映画やテレビ番組向けの特殊メイクや造型を手掛け、次第にその名が知られるようになります。

映画監督としての道

原口は1991年にオリジナルビデオ『ミカドロイド』で監督デビューを果たします。2000年には映画『さくや妖怪伝』でも監督を務め、映画界での存在感をさらに強めていきました。また、彼は特撮映画の世界に多くの貢献をし、1988年にはベルギー・ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭で、特別メイクアップ部門のグランプリを受賞しています。さらに、2001年にはモントリオール世界映画祭で準グランプリを獲得しました。

特撮に寄与したプロップ収集家

原口は特撮作品のプロップ収集家としても知られています。彼は少年時代から撮影所に出入りしており、ミニチュア作品を集める情熱を持っていました。2008年からは、ホビージャパンの雑誌『宇宙船』にて自身の収集品や修復品を紹介する連載を開始し、2021年にはその集大成として写真集も出版しました。

私生活とエピソード

彼の私生活では、2004年に映画『恋の門』で知り合った漫画家の刹奈と結婚しましたが、2005年12月に残念ながら彼女を失うという悲しみも経験しました。

高校生の頃にアルバイトとして参加した円谷プロダクションの『スターウルフ』では、限られたスタッフの中で美術面を支えた経験も語られています。この際、人手不足の中、原口は他のアルバイトがやめる中でも制作に最後まで携わり、美術制作に深く関与しました。

代表的な参加作品

原口は多くの特撮作品や映画で特殊メイクや監督としての役割を果たしています。特に、『ウルトラマンメビウス』や『ウルトラマンギンガ』などの作品での貢献が評価されています。また、特撮分野における彼の影響力は多岐にわたり、後世のクリエイターたちにも影響を与えています。

結論

原口智生は、特撮映画の世界で不可欠な存在となったアーティストです。彼の豊かな経験と創造力は、特撮の発展に寄与し、多くのファンに感動を与え続けています。

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