さだまさし白書〜リサイタル'92〜

さだまさし白書〜リサイタル'92〜

1992年4月25日にリリースされた「さだまさし白書〜リサイタル'92〜」は、さだまさしのライブアルバムで、ファンにとって特別な一枚となっています。このアルバムは、1992年2月25日に東京厚生年金会館で行われたコンサートをもとに制作されました。実はこのアルバムは、さだまさしのライブ盤としては9作目にあたりますが、他のライブアルバムと異なり、編集が一切加えられていないのが特徴です。特に、さだまさしのコンサートにおけるトーク部分がほぼそのまま収録されている点において、ファンにとってはコンサートの臨場感を味わえる貴重な作品となっています。

今回のアルバムでは、バックバンドである亀山社中のメンバーが一部変更され、ドラムスの井上氏やエレキギターの立山氏が外れ、代わりに弦楽器やオーボエが加わっています。これによって、楽曲に新たな色合いが加えられました。収録されている楽曲には、「関白宣言」や「案山子」、「道化師のソネット」といった広く知られる名曲が選ばれており、さだまさしの音楽の魅力が存分に詰まっています。

収録内容

アルバムは3枚組に分かれており、各ディスクにはトークセッションとともにさまざまな楽曲が収められています。以下にその一部を紹介します。

DISC 1

• - 北の国から（Overture）
• - 夢ばかりみていた
• - フレディもしくは三教街-ロシア租界にて-
• - 道化師のソネット
• - トーク(1)
• - 最初の挨拶「今日は定番商品を中心に」
• - 案山子
• - 関白宣言
• - トーク(2)
• - 國學院高校の同窓会
• - 木根川橋
• - 歳時記

DISC 2

• - トーク(3)
• - 「父さんとポチ」
• - 無縁坂
• - 精霊流し
• - トーク(4)
• - シャボン玉
• - 故郷
• - 秋桜

DISC 3

• - トーク(5)
• - 前夜
• - 戦友会
• - トーク(6)
• - しあわせについて
• - 主人公
• - トーク(7)
• - 奇跡
• - トーク(8)
• - 風に立つライオン

それぞれのディスクには、さだまさしの魅力的なトークがちりばめられ、ファンの心を掴む設計になっています。特に、DISC 2の「父さんとポチ」では、後に「関白失脚」の下敷きとなった内容が語られており、さらには立川談春による落語の演目としてカバーされるなど、文化的な影響力も感じさせます。

また、ライブ演奏は亀山ロイヤル・グランド・オーケストラによって行われ、さまざまな楽器が駆使されていることから、聴きごたえも十分です。ボーカルはさだまさし自身が務め、アコースティック・ギターやヴァイオリンなど、多彩な楽器が織りなす音楽は、さだまさしならではの世界感を作り上げています。

このアルバムは、さだまさしの音楽的な成長を感じられるものであり、また彼の人柄やステージでのパフォーマンスが生き生きと伝わってくる内容となっています。ファンにとっては、思い出深い一枚であることは間違いありません。

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