さつま (輸送艦)

輸送艦「さつま」の概要

輸送艦「さつま」は、海上自衛隊に所属する艦艇で、みうら型輸送艦の3番艦です。艦名は日本の薩摩半島にちなみます。1975年5月26日に起工され、1976年5月12日に進水、1977年2月17日に正式に就役しました。就役当初は、自衛艦隊直轄の第1輸送隊に編入され、神奈川県横須賀に配備されました。

艦の特徴と装備

就役時点では対空レーダーや3インチ砲を装備していませんでしたが、1978年12月21日から1979年2月20日までの間、石川島播磨東京第2工場で改修工事を実施しました。この改修により、対空レーダーと3インチ砲を新たに装備。特に3インチ砲は、護衛艦「むらくも」に装備されていたもので、再利用される形となりました。

任務と活動

「さつま」は、海上自衛隊の重要な任務を担っており、特に国際的な人道支援や災害救助活動においてもその役割を果たしました。1993年8月10日には、カンボジアへの輸送任務に従事。当時は「みうら」や補給艦「はまな」と共に第2次カンボジア派遣海上輸送部隊に参加し、10月6日に帰国しました。この活動は、自衛隊の国際的な役割を示す大きな出来事の一つです。

退役とその後

「さつま」は2001年8月10日に第1輸送隊が廃止され、自衛艦隊直轄の艦艇としての位置づけに移行しました。その後、2002年6月28日に除籍され、長い艦歴を終えました。就役期間中、総航程は37万6,073浬に達し、これは地球を約17.4周した計算になります。

参考文献と関連項目

「さつま」に関する詳細な情報は、石橋孝夫の著書『海上自衛隊全艦船 1952-2002』や『世界の艦船 増刊第66集 海上自衛隊全艦艇史』に記載されています。また、海上自衛隊の艦艇に興味がある方は、他の艦艇一覧も参照することを推奨します。

このように、輸送艦「さつま」は、海上自衛隊において重要な役割を果たし、多くの歴史と共に活動してきた艦艇でした。

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