さなげ足助バス

さなげ足助バスについて

さなげ足助バスは、愛知県豊田市内を走っていたコミュニティバスです。2002年に名鉄バスの「西中金・足助線」が廃止されたことを受け、豊田市と足助町の共同出資によって翌年の10月に運行を開始しました。このバスは、西中金足助バスを起源としており、地域住民の移動手段として重要な役割を果たしていました。

経緯と運行の変遷

2004年には、名鉄三河線の猿投から西中金間が廃止され、この変更に伴って「さなげ足助バス」として再編されました。この際、住民からの要望を受けて、西中金駅から猿投駅を経由し、愛知環状鉄道四郷駅へと伸びる路線が新しく追加され、同時に足助地区の「百年草」への延伸も行われました。

運行は、名鉄東部交通と豊栄交通の協力のもと、豊田市及び足助町の支援を受けて行われていましたが、2005年には足助町の豊田市への合併により、運行は豊田市が引き継ぐ形となりました。2007年の11月には「とよたおいでんバス」の一部として再統合され、路線名は「さなげ・足助線」となり、さらに四郷駅から豊田厚生病院まで延伸されました。

香嵐渓の渋滞問題

香嵐渓における紅葉シーズンとなる11月中旬から月末にかけては、さなげ足助バスの他に乗合ジャンボタクシーも運行されていました。しかし、これらの交通手段も国道153号の混雑が原因で、大幅な遅延を引き起こすことが多々ありました。特に混雑の激しい土日祝日には、補強として増便が行われることもありましたが、運行の安定には至らず、ダイヤの乱れが続くことがありました。

使用車両

さなげ足助バスでは、主に豊栄交通の保有するポンチョという車両が使用されており、一部では名鉄東部交通のリエッセも活用されていました。運行時には、薩摩湾に面した香嵐渓の混雑期には増便され、乗合ジャンボタクシーがこれに対応していました。

路線と運賃

さなげ足助バスの主な路線は、四郷駅から「百年草」まで、そして四郷駅から「西中金」までの2つです。運賃は100円から600円設定されており、定期券や回数券も販売されていました。

利用状況

最後の運行年となった2006年度の乗車人員は152,103人に達し、1便当たりの乗車人数は約11.4人を記録しました。このように、地域住民や観光客にとって大変利用されていたことが伺えます。

まとめ

さなげ足助バスは地域の足として多くの人々に利用されてきましたが、2007年にとよたおいでんバスに統合されたことで、その歴史に幕を下ろしました。今後も地域に根付いた公共交通網の重要性が求められる中で、新たな取り組みが期待されます。

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