足助町

愛知県足助町

概要

足助町（あすけちょう）は、かつて愛知県東加茂郡に属していた町です。古くから三州街道（塩の道）の足助宿として栄え、奥三河地方における重要な拠点の一つでした。特に香嵐渓の紅葉は、全国的に有名で多くの観光客が訪れていました。2005年4月1日、近隣の町村と共に豊田市へ編入され、現在は豊田市の一部となっています。旧足助町役場は、豊田市役所足助支所として利用されています。

地理

足助町は、矢作川と巴川が流れる自然豊かな場所に位置しています。町の北部には茶臼山がそびえ、伊勢神峠が主な峠として知られています。これらの地理的な特徴は、古くから交通の要所として栄えた足助町の歴史を形作る上で重要な役割を果たしました。

歴史

沿革

足助町の歴史は古く、平安時代末期に浦野重遠の孫である重長が三河国足助の地に住み着き、足助氏を名乗ったことが始まりとされています。その後、時代を経て以下の変遷をたどりました。

1889年（明治22年）10月1日：町村制施行により、足助村、中之御所村、今朝平村が合併し、足助村が成立。
1890年（明治23年）12月17日：町制が施行され、足助町が誕生。
1955年（昭和30年）4月1日：足助町、盛岡村、賀茂村、阿摺村が合併し、新たな足助町が成立。
2005年（平成17年）4月1日：藤岡町、小原村、旭町、稲武町、下山村と共に豊田市へ編入され、足助町としての歴史を終える。

行政

足助町の最後の町長は矢澤長介氏で、1999年4月27日から2005年3月31日までその任を務めました。

財政（2004年度）

人口：9,621人（前年比1.2%減）
財政力指数：0.40
公債費比率：17.2%
実質単年度収支：6,234万円（黒字）
経常収支比率：113.5%（減税補てん債及び臨時財政対策費を除く）
歳入総額：75億983万円
歳出総額：73億4787万円
指定団体の状況：山振、過疎
地方税歳入：9億8083万円（歳入の13.1%）
地方交付税歳入：17億6688万円（歳入の23.5%）
地方債歳入：6億7820万円（歳入の9.0%）
公債費：9億2903万円（歳出の12.6%）
人件費：13億2370万円（歳出の18.0%）
扶助費：1億8658万円（歳出の2.5%）
職員数：一般職員123人（うち技能労務職5人）、教育公務員4人、合計127人
人口1000人当たり職員数：13.20人
職員一人当たり人件費：1042万2906円
地方債現在高：59億27万円
積立金現在高：財調8億5560万円、減債3億9375万円、特定目的4億9169万円

教育

足助町には、愛知県立足助高等学校がありました。

交通

鉄道

町内には鉄道路線が通っていませんでした。鉄道を利用する場合の最寄り駅は、名鉄三河線の猿投駅でした。

かつて計画された鉄道

国鉄誘致：中山道鉄道を通過させる要望がありましたが、1893年の誘致合戦に敗れ、現在のJR中央本線が開通しました。
信参鉄道計画：大浜港から飯田を結ぶ鉄道計画があり、大浜や足助などで着工しましたが、1915年に会社が破産し計画が中止となりました。
三河鉄道の延伸計画：名鉄三河線の西中金駅から足助までの延伸計画がありましたが、世界恐慌や用地買収の難航により工事が延期され、1958年に名鉄が免許を返還しました。

路線バス

名鉄バス
さなげ足助バス
とよたおいでんバス

道路

一般国道：国道153号（飯田街道）、国道420号
主要地方道：愛知県道19号土岐足助線、愛知県道33号瀬戸設楽線、愛知県道77号足助下山線
一般県道：愛知県道343号則定豊田線、愛知県道344号久木中金線、愛知県道355号島崎豊田線、愛知県道357号平沢御蔵線、愛知県道358号月原追分線、愛知県道359号坂上追分線、愛知県道362号東大沼足助線、愛知県道364号田峯東大見線、愛知県道366号小渡明川足助線、愛知県道367号梨野足助線、愛知県道484号牛地足助線
広域農道：加茂広域農道

娯楽

西盛座：かつて存在した映画館。
足助劇場：かつて存在した映画館。

名所・旧跡・観光スポット

香嵐渓
足助八幡宮
香積寺
旧鈴木家住宅
三州足助屋敷
風天洞（岩戸山観世音寺）
真弓山城（城跡公園足助城）
中馬のおひなさん
百年草
香嵐渓ヘビセンター

脚注

（省略）

関連項目

愛知県の廃止市町村一覧
「足助」で始まるページの一覧

外部リンク

新しい文化圏づくり（昭和57年11月19日公開） - 中日ニュース1443号（動画）・中日映画社
* 足助町ホームページ（2005/03/02アーカイブ） - 国立国会図書館Web Archiving Project

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