すずなみ (護衛艦)

護衛艦「すずなみ」の艦歴

護衛艦「すずなみ」は、海上自衛隊のたかなみ型護衛艦の一つとして重要な役割を果たしてきました。艦名は「澄んで清い波」を意味し、過去には旧海軍の駆逐艦「涼波」にもその名前を受け継いでいます。この記事では「すずなみ」の艦歴を中心に紹介し、彼女がどのようにして日本の海を守り続けているのかを説明します。

建造から就役まで

「すずなみ」は、2003年9月24日にIHIMU横浜工場で起工され、2004年8月26日に進水しました。2006年2月16日に就役し、第3護衛隊群第3護衛隊として舞鶴に配備されました。これは中期防衛力整備計画に基づくものであり、偉大な歴史を持つ艦艇となる道のりが始まりました。

インド洋派遣任務

「すずなみ」は、就役後しばらくして2007年3月14日にテロ対策特別措置法に従いインド洋に派遣され、補給艦「はまな」と共に活動を行いました。約5か月間の任務を終え、8月27日に帰国しました。この派遣は、海上自衛隊の国際貢献の一環としても重要な意味を持ちました。

2009年にも新テロ特措法のもとで第6次派遣海上補給支援部隊として再びインド洋へ出動し、任務終了後の12月24日に帰港しています。

東シナ海での監視

2010年4月には、東シナ海中部で中国人民解放軍の艦隊を監視していましたが、中国のヘリコプターが異常接近するという事件が発生しました。これを受けて、外務省が中国大使館に対して事実確認と再発防止を求める事態になりました。

海賊対策と国際訓練

「すずなみ」は、海賊対処のための派遣任務にも従事しました。2012年12月にはソマリア沖・アデン湾へ派遣され、2013年6月までの任務を遂行しました。さらに、2015年10月には護衛艦「まきなみ」と共に第23次派遣海賊対処行動水上部隊として再び出航し、2016年5月に帰港しました。

共同訓練における活動

「すずなみ」は国際共同訓練にも数多く参加しています。2018年4月には英国海軍との共同訓練に参加し、様々な戦術訓練を行いました。また、6月には日米印の共同訓練にも参加し、多国間の協調を図りました。

2019年にはロシア連邦での捜索・救難共同訓練にも参加し、その活動範囲はさらに広がっています。

中東での情報収集

2020年には中東地域で日本関係船舶の安全を確保するための情報収集活動に従事しました。この任務は新型コロナウイルス感染症の影響を受け、一時的には訓練を行う形での派遣となりましたが、その後アラビア海北部での多国間共同訓練にも参加しました。

災害派遣と今後の任務

2024年には能登半島地震の際に災害派遣を実施し、艦載機による物資輸送等も行いました。2025年にはインド太平洋方面への派遣も控えており、依然として「すずなみ」は重要な役割を担っています。

現在、「すずなみ」は第3護衛隊群第7護衛隊に所属し、大湊を定係港としています。海上自衛隊における彼女の存在は非常に大きく、今後も日本の海と国益を守るための活動が期待されています。

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