すずめ踊り

すずめ踊りとは

すずめ踊りは、一般的に仙台市を中心に踊られている踊りを指しますが、その起源には複数の説が存在します。この記事では、仙台のすずめ踊りを中心に、その歴史や特徴を詳しく解説します。

すずめ踊りの起源

すずめ踊りには、大きく分けて二つの流れがあります。

仙台のすずめ踊り

一つは、1603年（慶長8年）の仙台城（青葉城）落成時に、石工たちが喜びを表現した踊りが起源とする説です。この踊りは、当初「はねこ踊り」と呼ばれ、その後「正調雀踊り」として受け継がれてきました。

もう一つは、1985年（昭和60年）に始まった「仙台・青葉まつり」で、現代風にアレンジされたものです。この現代的なすずめ踊りは、祭りのメインイベントとして、広く市民に親しまれています。

和歌山県御坊市の「雀踊」

和歌山県御坊市にも、「雀踊」と呼ばれる踊りが存在します。こちらは、宝永年間に京都から指導者を招き、五穀豊穣を祈願して農作業を模した踊りを奉納したと伝えられています。

仙台のすずめ踊りの特徴

現代的なすずめ踊り

仙台で一般的に「すずめ踊り」と呼ばれるのは、この現代的にアレンジされたものです。特に、『新・仙台すずめ踊り』の「ハネすずめ」をベースにしたものが主流となっています。この踊りは、扇子を両手に持ち、軽快な音楽に合わせて跳ねるように踊るのが特徴です。

踊り方

基本の動きは、中腰で前かがみの姿勢で、扇子を体の前で8の字を描くように振り、足は二拍子に合わせて交差させるステップです。即興的な要素が強く、各祭連（踊りグループ）が自由にアレンジを加えています。

衣装は、鯉口シャツに腹掛け、ハッピ、股引、足袋または雪駄が一般的です。

祭連（まづら）

祭連とは、踊りとお囃子で構成されるグループのことです。人数は様々で、10人未満から100人を超えるものまであります。「仙臺すずめ踊り連盟」という組織がありますが、すべての祭連が加入しているわけではありません。

正調雀踊り

一方、「正調雀踊り」は、仙台城築城に関わった石工たちが伝えたとされる、より伝統的な踊りです。しかし、戦後の混乱期に伝承者が減少し、一時途絶えましたが、1961年に地元の学校によって復元されました。

すずめ踊りの歴史

1603年、仙台城の移徒式で石工たちが踊った「はねこ踊り」が起源とされています。

その後、「正調雀踊り」として受け継がれてきましたが、戦後に一度途絶え、1961年に復元されました。

1985年、仙台・青葉まつりで現代風にアレンジされた「新・仙台すずめ踊り」が発表され、現在のすずめ踊りの主流となりました。

この踊りは、1987年に、伝統的な踊りをベースに、現代風にアレンジして作られました。扇子を2本持ち、より自由に跳ねながら踊る「ハネすずめ」と、優雅に舞う「舞すずめ」の2種類があります。

1990年代には、阿波踊りとの交流も始まりました。

2003年以降には、仙台市内外で様々なイベントで踊られるようになり、堺市にも伝わりました。

すずめ踊りが参加する主な祭り

仙台・青葉まつり（5月中旬）：仙台市都心部各地
夏まつり・仙台すずめ踊り（7月下旬）：宮城野通り
どんとロード八幡雀踊り（9月上旬）：国道48号八幡町区間
その他、とっておきの音楽祭、仙台七夕まつり、阿波踊り、堺まつり、日本橋・京橋まつりなど

まとめ

すずめ踊りは、仙台の歴史と文化が息づく、地域に根差した踊りです。その多様なスタイルと、祭連ごとの個性的な表現は、見る人を魅了します。仙台を訪れた際には、ぜひすずめ踊りの力強いエネルギーを感じてみてください。

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