すっとび仁義

『すっとび仁義』の詳細

『すっとび仁義』は、1961年8月5日にビクターからリリースされた橋幸夫の11枚目のシングルです。この曲は同名の映画の主題歌としても知られています。橋幸夫は、1960年7月に『潮来笠』でデビューした後、迅速に音楽キャリアを築き上げ、1年足らずで数々のヒット曲を送り出しました。特に、1961年には『磯ぶし源太』や『南海の美少年』など、次々と人気を博する作品が登場しました。

制作の背景

『すっとび仁義』の制作は、芸能雑誌『平凡』とのコラボレーションによって実現しました。当時、さまざまな芸能ファン雑誌が盛況で、その中で歌詞を一般公募する企画が行われていました。「すっとび仁義」という曲の歌詞は、白崎まさしが手がけ、佐伯孝夫が補作し、吉田正が作曲しました。ジャケットには「平凡募集当選歌」との記載があり、さらに「大映映画主題歌」も同時に記されています。この曲は、橋にとっては初の非佐伯孝夫作詞による作品となります。

演奏と共演者

楽曲には、三味線奏者の静子が加わり、これも『潮来笠』以来の共演となっています。このように、楽曲の演奏や歌唱には多くの伝統的な要素が取り入れられています。カップリング曲は「あばれ天竜」で、こちらは従来通り、佐伯孝夫作詞、吉田正作曲となっています。

売上と受賞歴

リリースされた1961年には、『すっとび仁義』は16万枚以上を売り上げ、ビクターの年間ヒット賞を受賞する栄誉を勝ち取りました。

映画『すっとび仁義』

同年9月15日には、『すっとび仁義』を主題とした映画が公開されました。大映が製作したこの映画では、橋幸夫が双子の兄弟「若殿新之助」と「すっとびの新三」の二役を演じています。この作品は奥州松平家のお家騒動を背景にした痛快な時代劇で、姿美千子が橋の相手役として一般から選ばれ、デビューを果たしました。

音源の収録状況

橋幸夫の楽曲は、LP盤には収録されていますが、CDアルバムには未収録のものも多く、再評価される機会を待ち望むファンが多いことでも知られています。後に発表されたCD-BOXには、彼の幅広い楽曲が収められ、リスナーに橋の魅力を再体験できる機会を提供しています。

まとめ

『すっとび仁義』は、橋幸夫の音楽キャリアの中で重要な位置を占めており、時代背景や制作過程がファンにとっての興味深い要素となっています。この曲と映画が共鳴し合う中で、多くの人々に愛され続けている作品であると言えるでしょう。

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