たのしいね

「たのしいね」

「たのしいね」は、日本の童謡の一つで、楽しい気持ちを歌った作品です。作詞は山内佳鶴子、作曲は寺島尚彦によるもので、1964年に愛媛県の宇和島労音の応募作品として誕生しました。この曲は特に、手拍子や合唱を通じて楽しい雰囲気を表現することを目的としています。

1965年の2月から3月にかけて、NHKの番組『みんなのうた』で初めて紹介され、演奏は杉並児童合唱団と女性コーラスのヴォーチェ・アンジェリカが行いました。しかし、ヴォーチェ・アンジェリカの参加は番組内でクレジットされていませんでした。曲の編曲を担当したのも寺島尚彦で、アニメーションでは名アニメーターの久里洋二が手がけた映像が流れ、3人の少女が登場します。このアニメーションのクリエイティブな要素が、曲の楽しさを引き立てました。

『みんなのうた』で放送された後、この曲はさまざまな形で再放送されましたが、最初の放送から46年後の2011年に、『みんなのうたスペシャル 1960'sセレクション』として再び地上波で取り上げられました。さらに、2022年12月から翌年1月にかけて、みんなのうた61年目のプロジェクト『名曲カバー』の一環として、天月のカバー版も放送され、アニメーションは白川東一によるものでした。

「たのしいね」はまた、NHKの『歌のメリーゴーラウンド』や『おかあさんといっしょ』、さらにはキッズステーションの『けんたろうとミクのワイワイキッズ』など、多数の番組で放送されています。小学校の音楽の教科書にも1968年以降に何度か登場しており、教育の場でも親しまれています。

この曲を録音した歌手には杉並児童合唱団とヴォーチェ・アンジェリカがあります。彼女たちの音源は、日本コロムビアの『NHKみんなのうた50 アニバーサリー・ベスト〜誰かがサズを弾いていた〜』（2011年発売）や『NHKみんなのうた〜Classic〜』（2013年発売）などに収録されています。また、キングレコードからも『NHKみんなのうた VOL.2』に、ヴォーチェ・アンジェリカのバージョンが収録されています。

その他にも、ドリーミングや速水けんたろう、今井ゆうぞうやはいだしょうこなどがこの曲を収録したアルバムを出しており、世代を超えて多くの人々に愛されています。各アーティストの編曲や表現が異なることで、聴くたびに新たな魅力が感じられる楽曲でもあります。このように「たのしいね」は、親子で楽しめる曲として、今後も多くの人々に歌い継がれていくことでしょう。

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