たばこと塩の博物館

たばこと塩の博物館について

たばこと塩の博物館は、東京都墨田区に位置し、日本たばこ産業が運営する企業博物館です。この博物館は、タバコと塩に焦点を当てた多彩な資料を展示し、文化や歴史を学ぶ場として多くの人々に親しまれています。愛称は「タバシオ」として知られていますが、その名の通り、タバコと塩はかつて日本専売公社が扱っていた重要な商品でした。

歴史的背景

博物館は1978年に日本専売公社によって設立されました。当初は渋谷区神南に位置しており、タバコの製造と販売70周年を記念する意味も込めて開館されました。この博物館では、古くから収集されたタバコに関する様々な資料や、世界各国から集めた岩塩など、多数の展示品が紹介されています。特に注目すべきは、マヤ文明の絵文書や浮世絵など、文化的にも価値のある資料が多く含まれている点です。

その後、建物の老朽化や収集資料の増加に伴い、2013年に渋谷から移転することが決まりました。そして、2015年に新たな所在地、墨田区に開館しました。新しい場所は日本たばこ産業の敷地内の倉庫を改装したもので、約3万点以上の資料が所蔵されています。ボランティアスタッフや専門スタッフが協力しながら、さまざまなイベントや展示が行われる場として、地域にも根ざした活動が行われています。

施設の特徴

新たな建物は、当初の展示内容を引き継ぎつつ、現代の技術を取り入れた展示が行われています。エントランスホールには訪問者を迎える壁画があり、各階ではタバコの歴史や文化をテーマにした常設展示が楽しめます。1階にはマヤの絵文書を模した印象的な壁画が展示されており、訪問者を非日常的な世界に誘います。

2階では「日本のたばこ」と題したコーナーが設けられ、江戸時代から近現代にわたる日本のタバコの進化を詳しく知ることができます。さらに3階では「日本の塩、世界の塩」というテーマで、塩の歴史やさまざまな種類の塩について学ぶことができます。これにより、タバコと塩という一見異なるテーマながら、両者の経済的・文化的関わりを理解する重要な機会が提供されています。

基本情報

たばこと塩の博物館は、墨田区横川1-16-3に位置しています。開館時間は午前10時から午後5時までで、月曜日が休館日ですが、祝日の場合は翌日が休館となります。入館料はリーズナブルで、大人や大学生は100円、小・中・高校生は50円で利用可能です。

最寄駅はとうきょうスカイツリー駅から約500メートル、本所吾妻橋駅から約700メートルです。徒歩でもアクセスしやすく、周辺も散策しやすい環境となっています。博物館の訪問を計画する際には、ぜひ立ち寄りたいスポットの一つと言えるでしょう。歴史的かつ文化的価値のある資料を通じて、タバコと塩の不思議な世界を体験してみてはいかがでしょうか。

もう一度検索