つなぎ美術館

つなぎ美術館：熊本を彩るアートと文化の拠点

熊本県葦北郡津奈木町に位置するつなぎ美術館は、2001年4月に開館した公立美術館です。洋画家・境野一之の作品を主要な収蔵品としており、その豊かなコレクションは、来館者に深い感動を与えます。境野一之は、福岡県生まれの洋画家で、満州や東京での活動を経て、妻の故郷である熊本を拠点に活躍しました。彼の作品は、故郷の風景や人々の暮らしを繊細に描き出し、見る者の心を掴みます。

美術館では、境野一之の作品だけでなく、熊本ゆかりのある坂本善三や宮崎静夫といった著名な芸術家の作品も数多く展示されています。さらに、タイ山岳民族の伝統衣装など、多様な文化に触れることができるのも魅力の一つです。

つなぎ美術館は、単なる作品展示施設にとどまらず、現代美術の企画展や、地域住民が積極的に参加するアートプロジェクトなども積極的に展開しています。これらを通して、地域社会に活気を与え、アートを通じた交流を深めています。

特に注目すべきは、2008年度から取り組んでいる住民参画型アートプロジェクトです。その代表的な例として挙げられるのが、「赤崎水曜日郵便局」です。閉校した小学校を拠点に、2013年から2016年まで運営されたこの郵便局は、地域住民の交流の場として、また、ユニークなアートプロジェクトとして大きな話題を呼びました。2014年にはグッドデザイン賞を受賞するなど、その高いデザイン性と社会的意義が評価されました。

美術館の施設も充実しており、1階と3階にはそれぞれ異なる展示室があり、企画展の内容によって展示作品が変化します。併設のティラウンジでは、ゆっくりとくつろぎながら美術鑑賞の余韻に浸ることができます。

また、美術館の2階と舞鶴城公園展望広場を結ぶモノレールは、独特の体験を提供しています。全長241メートル、最高勾配33度のこのモノレールは、約5分で山頂の展望広場まで運んでくれます。展望広場からは、不知火海を一望でき、美しい景色を堪能できます。広場には屋外彫刻も設置されており、散策を楽しむこともできます。

アクセスは、肥薩おれんじ鉄道線津奈木駅から徒歩10分、九州新幹線新水俣駅からバスでアクセス可能です。南九州自動車道津奈木インターチェンジからも近く、車でのアクセスも便利です。

つなぎ美術館は、充実したコレクション、活気ある企画展、そして美しい景観と、多くの魅力を兼ね備えた美術館です。熊本を訪れる際には、ぜひ足を運んでみてください。

開館時間: 10:00～17:00（入館は16:30まで）

休館日: 毎週水曜日（水曜日が祝日の場合はその翌日）、年末年始

観覧料: 1階、3階ともに展覧会によって異なります。

ティラウンジ営業時間: 10:00～16:30

モノレール料金: 往復300円、片道200円

モノレール運行時間: 10:00～16:30

モノレール運休日: 毎週水曜日、年末年始

アクセス:
肥薩おれんじ鉄道線津奈木駅より徒歩10分
九州新幹線新水俣駅より九州産交バス「道の駅たのうら」行き乗車、「つなぎ温泉前」下車徒歩2分
* 南九州自動車道津奈木インターチェンジより1.8km

周辺情報: つなぎ物産ギャラリーグリーンゲート、津奈木温泉四季彩など

もう一度検索