てくてくエンジェル

概要

「てくてくエンジェル」は、歩数計機能を備えた電子ゲームで、ハドソンから1997年12月18日に初めて発売されました。この製品は、ユーザーが歩数を増やすことで育成するキャラクターを持っており、世界初の育成散歩計とされています。歩数計としての利用だけでなく、楽しみながら健康意識を高めることができる点が特徴です。初代作は市場にあまり大きなヒットはしませんでしたが、着実に売れ続け、最終的には250万台以上を売り上げ、1999年には日経産業新聞の優秀賞を受賞しました。

その後、1999年には新たに機能やキャラクターを追加した「てくてくエンジェルDue」が発売されました。このバージョンはさらに多くのキャラクターと機能を搭載し、福岡ダイエーホークス、中日ドラゴンズ、阪神タイガースといったプロ野球チームとのタイアップ版も登場しました。2006年には「てくてくエンジェルPocket」が発売され、ニンテンドーDSとの連携機能も加わりました。

開発背景

「てくてくエンジェル」は、『天外魔境第四の黙示録』の脚本を手掛けた長山豊氏の企画によって生まれました。キャラクターデザインは角谷みか氏が担当し、本体デザインは長山真希氏によるものです。開発当初は「てくてくテイク」との名称が付けられていましたが、その後の商業的成功を受けて「てくてくエンジェル」と改名されました。また、この製品に関連する商品として育成日記や携帯ストラップも展開されています。

基本的な機能

使用開始時には、一日の歩数の目標（3000、5000、7000、10000歩の中から選択）と育成期間（30日、40日、60日、90日）を設定します。ユーザーが設定した目標を達成することで、キャラクターは変化し、進化します。また、ユーザーの体重や歩幅を入力することで、消費カロリーや移動距離も計算される仕組みです。特に深夜に1000歩以上歩くと、キャラクターが「不良化」する演出もあり、遊び心が感じられます。

「てくてくエンジェルDue」では、「おさんぽモード」が追加され、特定のモード中の歩数もカウントされるようになりました。Pocketバージョンでは、ユーザーの歩数履歴を保存し、いつでも確認できる機能が提供されています。加速度センサーが搭載されているため、ポケットやかばんに入れたままでも歩数をカウントできますが、洋服にひっかけるフックがない点に注意が必要です。

キャラクター情報

「てくてくエンジェル」では、ユーザーが設定した目標の達成率によってキャラクター「ジェル君」が成長します。しっかりと歩くと「ひとジェル」に、少しサボると「けものジェル」、さらにサボると「じぇるジェル」に変化します。キャラクターは時間とともに進化し、進化の過程では突発的に「突然変異」が起こることもあります。

初代のキャラクターには、赤ん坊の「べびージェル」や、成長すると「みみジェル」などがあり、さらには「けものジェル」と「じぇるジェル」も存在します。各キャラクターはそれぞれ独特のパーソナリティを持っており、プレイヤーと紐づけられることで、育成要素に感情移入を促します。

DSてくてく日記

2006年 12月21日に発売された「DSてくてく日記」は、てくてくエンジェルPocketとセットになっています。このソフトは、歩数、キャラクターの状態や食事の記録を行い、ダイエットにも役立つ様々な機能を備えています。また、仮想のウォーキングを楽しむ「てくてくウォーキングモード」やジェル君の記録を管理する「ジェル図鑑」なども用意され、多彩なゲーム体験を提供しています。

「てくてくエンジェル」は単なるゲームではなく、健康を促進しつつ楽しむ新しいスタイルの製品として、愛され続けているのです。

もう一度検索