天外魔境 第四の黙示録

天外魔境 第四の黙示録

『天外魔境 第四の黙示録』は、1997年にハドソンからリリースされたセガサターン用のロールプレイングゲームです。このゲームは、英語では『FAR EAST OF EDEN The Apocalypse IV』とも表記され、94年にリリースされた『天外魔境III NAMIDA』に続く第8作目です。2006年にはPlayStation Portable（PSP）へも移植されています。

概要

本作は、これまでのシリーズが持っていた「西洋から観た誤った日本観」のコンセプトから一新し、今作では「日本人から見た誤った西洋」という視点で物語が展開されます。特にアメリカを舞台にし、ホラー要素を取り入れた独特の世界観を築いています。また、宗教や戦争に関するメッセージ性が高い作品として知られており、プレイヤーに深いテーマを考えさせる要素が満載です。

タイトルの「第四の黙示録」は、シリーズ全体の中で4作目にあたることから名付けられました。開発当初は『第五の黙示録』や『第六の黙示録』といった続編の計画もあったものの、実現には至りませんでした。

特徴

『天外魔境 第四の黙示録』は、豪華な声優陣によって演じられるキャラクターたちが魅力的であり、アニメーション手法を用いたストーリーテリングが特徴です。さらには、デモシーンをムービーとして構成したことで、セガサターンのスペックを効果的に活かした作品となっています。プレイヤーは、内蔵クロックを用いて現実の日付と連動するイベントが発生する「PLGS（Personal Live Game System）」のシステムも楽しむことができます。オープニングムービー「冒険の数だけ」は、タイトル画面を一定時間放置することで流れます。音楽面でもワルシャワ・フィルハーモニック・オーケストラによる管弦楽演奏が用意されており、映画のような没入感を提供しています。

ストーリー

時は1893年、見習い魔物ハンターの雷神は、師匠のレッド・ベアと共にニューオリンズの街へとやってきます。この街にはエデンの火と呼ばれる神聖な祭壇が存在し、その光はアメリカに平和をもたらしていました。しかし、近年その周囲では魔物の出現が増えており、いくつかの噂ではエデンの火自身が魔物を生み出しているとささやかれています。6年後、雷神は行方不明となった師匠からの手紙を受け取り、アラスカへと旅立つことになります。

PSP版での変更点

PSP版では新たなOPムービーやニューヨーク編のシナリオが追加され、画面の表示比率も16：9ワイド表示に変更されました。新たに「真実の書」機能が廃止され、いつでもセーブが可能になったほか、エピソード追加に伴い、新たなエリアやボスも登場します。また、エンディング後の物語も主要人物に焦点を当てた形へと改変されています。

ゲームシステム

戦闘はファーストパーソンビューで行われ、敵キャラクターには動くアニメーションが追加されています。勝利してもお金ではなく獲物を手に入れ、それをモンスターギルドで売却してお金に換えるシステムが採用されています。プレイヤーは武器や魔法、奥義を駆使して敵に立ち向かいますが、戦闘中の演出やアニメーションが豊富で戦略性が求められます。

登場キャラクター

本作には多様なキャラクターが登場し、その中には雷神や夢見、禅剛、夕能などの主要人物をはじめ、怨霊や伝説の魔物ハンターたちも含まれます。各キャラクターは個性的な背景を持ち、それぞれの物語に深く関与していきます。特に主人公の雷神は、彼の成長や運命がストーリーの中心となっています。

音楽とタイアップ

ゲーム内には多くの劇中歌が登場し、ボーカル曲も盛り込まれています。また、秋山食品や井村屋とのタイアップにより、実在の商品も登場しました。ただし、PSP版ではこれらの要素は削除されています。

『天外魔境 第四の黙示録』は、豊かなストーリーと多様なキャラクターが織りなす冒険を提供する、非常に魅力的なRPGです。

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