てるづき (護衛艦・初代)

護衛艦「てるづき」について

「てるづき」は、海上自衛隊に所属する護衛艦で、あきづき型護衛艦（初代）の2番艦です。艦名の由来は「照りかがやく月」にあります。この名称は、過去に存在した秋月型駆逐艦の2番艦「照月」にも受け継がれています。独特な名前を持つこの艦艇は、日本の海上防衛において重要な役割を果たしてきました。

艦歴の概要

「てるづき」は、米国との相互防衛援助協定に基づき、1958年に新三菱重工業神戸造船所で起工されました。1959年に進水し、翌1960年にはアメリカ海軍の艦「DD-961」として就役しました。その後、海上自衛隊に供与され、横須賀地方隊に配属されました。1961年には、護衛艦隊の初代旗艦としての役割を担い、その後数回にわたって遠洋練習航海に参加しています。

1963年には重大な衝突事故が発生しました。伊豆大島沖で貨物船と衝突し、乗員の死亡や負傷者を出す事態となりました。この事件は、護衛艦にとって避けられないリスクを示すものでした。以後も「てるづき」は数多くの練習航海に参加し、その任務を拡大させていきました。

改装と役割の変遷

1968年には艦尾の装備が改装され、VDS（可変深度ソナー）が導入されました。これにより、潜水艦に対する対処能力が向上し、「てるづき」はその役割を一層増しました。1976年にはさらなる改装が行われ、Mk.108対潜迫撃砲などの新しい装備が導入されたことで、艦の防衛能力が強化されました。

1984年には舞鶴に転籍し、1986年には特務艦として艦籍番号がASU-7012に変更され、さらに1987年には練習艦に変更されて艦籍番号がTV-3504になりました。その後、1991年に再び特務艦に戻り、最終的には1993年に除籍されるまで多様な任務を遂行しました。

除籍とその後

「てるづき」は、1994年に標的艦として再利用されることが決まり、最終的には航空自衛隊機によって撃沈されました。この艦には65年以上もの歴史があり、その間に多くの海を渡り、多様な任務を完了してきました。

歴代艦長

「てるづき」に配置された艦長たちは、その指導力と決定力で艦の運用に貢献してきました。彼らは、艦の運行方向や戦略を決定し、非常時にも迅速に対応することが求められる命令のもとで任務を全うしてきたのです。

まとめ

護衛艦「てるづき」は、日本の海上防衛の歴史において重要な位置を占めています。艦名のように、照りかがやくような存在であり続けたこの艦は、多くの人々に記憶されるでしょう。彼女の歴史は、海上自衛隊の成り立ちと共にあるものであり、日本の安全保障の一翼を担ってきたのです。

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