でじぱら

でじぱら

『でじぱら』は、髙木信孝によって描かれた日本の漫画作品です。メディアワークスが発行する『月刊コミック電撃大王』にて、2005年10月号から2010年4月号にかけて連載されました。単行本は全5巻で、AV機器に全く知識のない主人公が、個性豊かなキャラクターたちとの交流を通してAVの世界に足を踏み入れていく様子を描いています。

概要

主人公の松下健司は、AV機器に全く興味のない大学生。ひょんなことからAVの精霊ゼータと出会い、AV倶楽部に入部することになります。そこには、AVマニアの女子大生たちがおり、最新の液晶テレビやハードディスクレコーダー、携帯音楽プレーヤーなどの魅力について熱く語り合います。各話では、最新AV機器の紹介や解説が行われ、単行本には用語解説も掲載されています。

各話の扉絵では、AV倶楽部の女性陣がランジェリーや水着姿などのセクシーな姿で描かれているのも特徴です。物語は、部室でのAV談義やAV関連イベントへの参加が中心で、劇的な展開やキャラクターの成長はあまり見られません。

ネコパブリッシングのムック本「ステレオ時代 vol.7」には、後日談となる「すてぱら」が掲載されています。

登場人物

松下 健司（まつした けんじ）

本作の主人公。工学部電気電子工学科の学生で、AVには全く興味がありませんでした。しかし、AVの精霊ゼータとの出会いをきっかけにAV倶楽部に入部します。AVマニアではない唯一の人物として、読者目線でAVの世界に触れていきます。耳が良く、30kHzの音も聞こえるという特異な才能を持っています。

ゼータ

松下のラジカセから現れたAVの精霊。身長20センチほどの少女の姿をしており、紺色のロングヘアが特徴です。AV機器をこよなく愛し、古風な口調で話します。真のAV好きにしか見ることができません。AV倶楽部の面々に助言をしたり、AVに関する知識を教えたりします。

早川 初季（はやかわ うぶき）

AV倶楽部の部長で、デザイン科学科の3年生。ウェーブのかかったブロンドのロングヘアが特徴です。AV機器に対する情熱は人一倍で、衝動買いが多いのが難点。特にモバイルAV機器を好み、様々なAV機器を所有しています。いたずら好きで、後輩の希華をからかうのが趣味。

高柳 手鞠（たかやなぎ てまり）

健司と同じ工学部電気電子工学科に所属する学生。緑色のストレートロングヘアで、大きな眼鏡をかけています。物静かな性格ですが、オーディオに関する知識は豊富で、特に1ビットアンプに心酔しています。秋葉原のメイド喫茶でアルバイトをしています。

井深 希華（いぶか まれは）

情報工学科の1年生。朱茶色のショートヘアで、アホ毛が1本あります。体育会系の元気娘で、ボーダー柄の服を好んで着ます。ソニー製品が好きで、新製品が出るとすぐに購入してしまいます。手鞠と同じメイドレストランでアルバイトをしています。

松本 のぞみ（まつもと のぞみ）

最終回に登場した新入部員。建築都市環境学部の1年生。AVには疎いですが、健司との出会いをきっかけにAV倶楽部に入部します。DATデッキから現れたAVの精霊を連れています。

登場人物の名字は、日本の家電・オーディオメーカーの創業者に由来しています。

松下幸之助 - パナソニック
早川徳次 - シャープ
高柳健次郎 - 日本ビクター
井深大 - ソニー
松本望 - パイオニア

舞台

作品の舞台は、津田沼駅周辺がモデルとなっています。作中に登場する「京葉工業大学」は、千葉工業大学がモデルであると考えられています。

コーポ小堺

健司が下宿しているアパート。屋上には巨大なパラボラアンテナが設置されています。階下には秘密のAVルームがあり、AV倶楽部の第2部室として使用されています。

AV倶楽部部室

大学内の1室。最新のAV機器や大量のDVD、CDソフトが所狭しと並んでいます。炊飯器がありますが、パン作り専用として使用されています。

families（ファミリーズ）

秋葉原にあるメイドレストラン。手鞠と希華がアルバイトをしています。AV倶楽部のメンバーにとっては、秋葉原での会議室のような場所になっています。

その他

本編の後には、1ページの企画コーナー「でじぱら☆ダイス (DEJIPARADICE) 」が掲載されています。ここでは、最新デジタル機器の情報やイベントの紹介、読者からの投稿などが掲載されています。

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