ときめきタイムリー

ときめきタイムリー：土曜朝の風物詩、11年間に及ぶ歴史

1984年11月3日から1996年3月30日まで、読売テレビで放送された『ときめきタイムリー』。土曜朝の9時30分から10時25分までの枠で、11年以上にわたって多くの視聴者を魅了した人気情報バラエティ番組です。

番組開始当初は、その週のニュースを題材にしたトークが中心でした。上岡龍太郎を「トーキングメーカー」と称し、岡本太郎氏など豪華ゲストを招いての軽妙なトークは、大きな話題を呼びました。しかし、番組は徐々に方向転換をしていきます。ターゲットを若年層、特に女子学生層に絞り込み、時代を反映した企画やコーナーを積極的に取り入れていったのです。

司会は、上岡龍太郎、桂ざこばの二人が中心となり、女性司会者には初代の近藤三津枝、2代目の遙洋子が就任。番組の中盤からは、上岡龍太郎の後任として円広志が加わり、番組に新たな風を吹き込みました。

番組タイトル『ときめきタイムリー』の由来は、出演者たちが「ときめきたいんだけど、このメンバーじゃ無理」という自虐的な冗談から生まれたといわれています。そのタイトル通り、番組内容は時事問題やゲストの悩み相談など、多岐にわたっていました。視聴者からの手紙やメッセージも積極的に取り上げ、視聴者参加型のコーナーも人気を博しました。

番組開始から支え続けた上岡龍太郎、タイヘイ夢路、正司花江、今喜多代が1993年9月に降板。同年10月からは、円広志を2代目司会者として迎え、番組は大幅なリニューアルを行いました。上岡龍太郎の降板は、彼が他の番組で降板の意向を示していたことによるものでした。

レギュラー出演者は、全期間出演した桂ざこば、遙洋子の他、初期には上岡龍太郎、近藤三津枝、タイヘイ夢路、正司花江、今喜多代らが活躍。リニューアル後には、円広志、大竹まこと、どんきほ〜て、太平かつみ、きびのだんご、桂雀々などが加わり、番組を盛り上げました。

番組のテーマ曲は、矢野顕子の「HI,HI,HI」をはじめ、あらい舞、円広志が歌う楽曲など、バラエティ豊かな選曲が番組の雰囲気を彩りました。

スタッフには、水落誠一氏（ディレクター）、松下泰紀氏（プロデューサー・ディレクター）、岩渕輝義氏（プロデューサー）、有川寛氏（チーフプロデューサー）らが名を連ね、読売テレビ制作による番組は、1996年3月30日、11年4ヶ月の歴史に幕を閉じました。

『ときめきタイムリー』は、単なる情報番組にとどまらず、その時代の空気感や社会情勢を反映した、視聴者と一体となったバラエティ番組でした。個性豊かな出演者、斬新な企画、そして何よりも視聴者との密なコミュニケーションが、この番組を長寿番組たらしめた大きな要因と言えるでしょう。11年4ヶ月という長い歴史の中で、多くの視聴者に愛され、土曜朝の風物詩として記憶に残る番組となりました。

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