とび★うおーず

とび★うおーず：波乱の海の冒険

2001年、デンマークで生まれた長編アニメーション映画『とび★うおーず』（原題：Help! I'm a Fish）は、少年少女の友情と冒険を描いた、心温まるファンタジー作品です。監督はステファン・フィエルドマークとマイケル・ヘグナーという、デンマークを代表するアニメーション作家です。

物語は、13歳のトビー少年が、妹のステラといとこのジェリーと共に、船釣りに出かけたことから始まります。しかし、予期せぬ嵐に見舞われ、彼らは海に投げ出されてしまいます。漂流の果てに辿り着いたのは、岩礁に隠された秘密の研究所でした。

その研究所では、マックリル教授が驚くべき実験を繰り返していました。なんと、人間を魚に変える薬の開発です。好奇心旺盛なステラは、教授の目を盗んで薬を飲んでしまい、なんとヒトデの姿に変身してしまいます。

絶体絶命の危機に直面したトビーとジェリーは、ステラを救うため、自らも教授の薬を飲んで魚の姿になります。トビーはトビウオ、ジェリーはクラゲへと変身し、広大な海へと飛び込んでいきます。

しかし、彼らを待ち受けていたのは、想像をはるかに超える冒険でした。人間に戻るには、薬を飲んだ48時間以内に、ニンゲン薬を服用する必要があります。限られた時間の中、彼らはステラを探し求める旅に出ますが、その旅路では、海を支配しようとする悪の帝王ジョーとそのサカナ帝国の陰謀に巻き込まれていきます。

ジョーの圧倒的な力に立ち向かいながらも、トビーとジェリーは、友情と勇気を武器に、様々な困難を乗り越えていきます。時にコミカルに、時にスリリングに展開する物語は、観る者を飽きさせません。

映画の英語版では、ジョー役にアラン・リックマン、マックリル教授役にテリー・ジョーンズといった、イギリスを代表する名優たちが声優として参加しており、その豪華なキャスティングも話題を呼びました。また、デンマークのガールズグループ、リトル・トゥリーズが歌う主題歌「Help! I'm a Fish (I'm A Little Yellow Fish)」は、イギリスでシングルカットされ、Creamyによるカバーバージョンも存在するなど、音楽面でも高い評価を得ています。

美しい海を舞台に繰り広げられる、予測不能な冒険と、心温まる友情、そして悪の陰謀との戦いを描いた『とび★うおーず』。子供から大人まで、幅広い層が楽しめる作品です。海の冒険と、個性豊かなキャラクターたちが織りなす、忘れられない物語を、ぜひ劇場で体験してみてください。

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