ともしび (歌声喫茶)

歌声喫茶「ともしび」の歴史と再開

歌声喫茶「ともしび」は、株式会社ともしびが運営している喫茶店であり、長年にわたり新宿に位置し続け、歌声喫茶の老舗としての地位を築いてきました。しかし、数多くの変遷を経て、2022年の11月22日に新たに高田馬場に店舗を移転し、営業を再開しました。

歴史のはじまり：前史「灯」

「ともしび」の起源は、1954年12月に遡ります。西武新宿駅前にあったロシア料理店において流れていたロシア民謡を聞いた客たちが自然に歌い始めたことがきっかけでした。この出来事が、「歌声の店　灯」と名付けられ、歌声喫茶の形態を形成することとなります。ここから、上條恒彦やもんたよしのりといった著名なアーティストが多く輩出され、店は多くの人々に愛される場所となりました。

ところが、1970年代に入ると歌声喫茶の人気が減少し、「灯」も経営の厳しさに直面。その結果、1977年には西武新宿駅前での営業を終えることになります。この閉店は、歌声喫茶文化の一時的な衰退を象徴するものでした。

「ともしび」の誕生と活動の拡大

1969年、歌声を愛する人々が集まって「音楽文化集団ともしび」を結成しました。1972年には法人として「株式会社ともしび」が設立され、1972年から1973年にかけて、新たな店舗が次々とオープンしました。特に新宿店は1973年に開店し、その後も多くの支持を得て成長していきました。

時代が進むにつれ、表記が「ともしび」とひらがなに変わり、86年には新宿店を新しい場所に移転。2020年の9月まで、新宿三丁目のビルにて営業を続けました。しかし、その後、コロナウイルスの影響で一時的に活動を止めたり、営業スタイルを変更したりせざるを得ませんでした。2020年には入場者数を制限した営業を試みましたが、最終的にはビルの建て替えも影響し、9月に閉店を余儀なくされました。

高田馬場への移転と新たなスタート

2022年の8月、「ともしび」は新たに高田馬場駅近くへの移転を発表しました。そして2022年11月22日には新店舗での営業を開始し、新たなスタートを切りました。この新しい場所では、歌声を楽しむお客様を歓迎し、かつての魅力を復活させることを目指しています。

さまざまな関連活動

「ともしび」は、歌声喫茶の運営を中心に、各地のイベントへの出張パフォーマンス「出前歌声」を展開しています。さらに、関連するオペレッタ劇団や音楽企画による公演も行っており、アクティブな文化発信を続けています。コロナ禍の中で公演が中止されるなど痛手を受けたものの、感染症の分類が変わるにつれ、地域の人々が再び集まり始めています。

結論

歌声喫茶「ともしび」の歴史は、長い間の変遷と共に続いてきました。新たな高田馬場での営業が始まったことで、これからの「ともしび」にも大きな期待が寄せられています。歌声で人々を結びつけるその魅力は、これからも多くの人に愛され続けることでしょう。

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