とん税

とん税に関する詳細

概要

とん税（とんぜい）は、日本において外国貿易船が港に入港する際に課される租税です。この税は、昭和32年3月31日に制定されたとん税法に基づいています。税は港湾施設の利用に対する応益的な性質を持ちますが、特定の予算に結びついているわけではありません。

また、応益税の解釈に関しては二つの側面があり、行政サービスの受益者に対する課税と物に着目した物税という考え方があります。後者の場合、物税としての特性が強いとされています。不開港の港へ入る場合はとん税は適用されませんが、その代わりに不開港入港手数料が必要となります。この手数料は、関税法第100条第1項に基づき、納付額がとん税や特別とん税の合計と同程度になります。

歴史と法的背景

本税の以前の表記は「噸税」でありましたが、現在では「とん税」が法令や公文書での正式名称として使用されています。古い表記は、当用漢字にない漢字が含まれていたため、現在の表現に変わりました。噸税に関する法律は2018年に廃止されています。

とん税を納付する義務があるのは、外国貿易船の船長ですが、税関長の承認を受けて運航者や代行者が納税義務者となることも可能です。とはいえ、実際には代行者や運航者が納税義務を引き受けるケースはほとんどありません。税の基準は外国貿易船の純トン数であり、税率は次の通りです。

• - 開港への入港ごとの場合：純トン数1トンあたり16円
• - 開港に対して1年分をまとめて納付する場合：純トン数1トンあたり48円

さらに、2020年度の改正によって、特定の条件下で国際貿易船に対する税率が半額の24円に設定される特例が設けられました。

税の種類と課税基準

とん税と特別とん税は異なる税でありながら、その課税基準などが同じです。そのため、計算の際は両者が合算されて一つの税目として扱われ、延滞税の計算も含めて合算額で算出されます。

このとん税法の前身は1899年に施行された噸税法です。長い歴史を背景にした法律であり、税制の変遷が織り込まれています。

税収の推移

以下に、財務省の統計を基にしたとん税の税収推移を示します（単位：100万円）：

• - 令和4年度： 09,590
• - 令和3年度： 09,368
• - 令和2年度： 09,190
• - 令和元年度： 10,170
• - 平成30年度：10,255
• - 平成29年度： 9,875
• - 平成28年度： 9,839
• - 平成27年度： 9,914
• - 平成26年度： 9,989
• - 平成25年度： 9,972
• - 平成24年度： 9,829
• - 平成23年度： 9,681
• - 平成22年度： 9,512
• - 平成21年度： 8,851
• - 平成20年度： 9,427
• - 平成19年度： 9,645
• - 平成18年度： 9,306
• - 平成17年度： 9,116
• - 平成16年度： 9,036
• - 平成15年度： 8,809
• - 平成14年度： 8,725
• - 平成13年度： 8,557
• - 平成12年度： 8,843
• - 平成11年度： 8,705
• - 平成10年度： 8,557
• - 平成9年度： 9,206

このように、税収は年々変動しており、経済状況や国際貿易の影響を受けながら推移しています。

関連事項

とん税に関連する項目には、特別とん税、便宜置籍船、税関などがあります。これらは税制度における重要な側面を示しており、地域経済や国際貿易にも深く関わってきています。

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