どうぶつ宝島

映画『どうぶつ宝島』の魅力

『どうぶつ宝島』は、1971年に東映アニメーションが制作した劇場用アニメ映画で、78分の上映時間を誇ります。この作品は、著名な作家ロバート・ルイス・スティーヴンソンの名作『宝島』を原作としており、動物たちが主要な登場キャラクターとして描かれています。公開当時のキャッチコピー、 "さあ、冒険まんがをみんなで見よう" や、"ワン、ニャー、ブーブー、チュウ、キーキー…いっぱいでてくるたのしいお友だち" が、その楽しさを伝えています。

作品の背景

この映画は、東映創立20周年を記念した作品であり、監督には池田宏が関わっていて、アイデアづくりにはあの宮崎駿が参加しています。宮崎駿の影響を受けたキャラクターたちは、特にブタのシルバー船長やヒロインのキャシーにおいて、彼の後の作品に見られる要素が垣間見えます。

ストーリー概要

物語は、主人公のジムと彼の親友であるネズミのグランが中心です。彼らはベンボー亭で留守番をしているところから物語が始まります。ある夜、片足の男が訪れ、謎めいた小箱をジムに託します。しかしその後、男は追っ手に連れ去られてしまいます。ジムが小箱を開けると、そこにはフリント船長の財宝の地図が入っていました。この地図を手に、ジムとグランは「パイオニア号」を使い、宝探しの冒険に乗り出します。

彼らはやがて、シルバー船長が率いる海賊船に捕まります。ジムたちは奴隷商人に売られ、そこでフリント船長の孫娘キャシーと出会うことになります。冒険の中で、ジムと彼の仲間たちは数々の試練を乗り越えながら、宝の地図を取り返し、共に海賊島から脱出を試みます。

「ポークソテー号」という船の乗組員たちとの戦闘や仲間との連携を描き、最終的に彼らの目的地である宝島に辿り着きます。島でのキャシーを人質にしたシルバーとの最後の戦いが繰り広げられ、ジムたちの絆が試されることになります。

主な登場キャラクター

• - ジム: 物語の主人公。冒険心旺盛で、仲間と共に宝島を目指す。
• - グラン: ジムの親友で、知恵を絞って冒険をサポートする小ネズミ。
• - キャシー: フリント船長の孫娘で、当初はジムたちと対立するが、次第に協力するようになる。
• - シルバー船長: 海賊たちのリーダー。力強く、時に残忍だがどこか憎めないキャラクター。

音楽と映像

本作では、山本直純が担当した音楽も魅力的で、オープニング曲「ちっちゃい船だって」などが作品の雰囲気を引き立てています。豊かな表現と色彩設計が施され、美しいアニメーションが見る者を楽しませます。

『どうぶつ宝島』は、単なるアニメ映画を超えた感動的な冒険物語で、世代を超えて愛される作品です。特に、友情と勇気のテーマが強調され、観る人々に深い印象を与える内容となっています。

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