ながとブルーエンジェルス

ながとブルーエンジェルス

ながとブルーエンジェルス（Nagato Blue Angels、略称NBA）は、日本の山口県長門市を活動の拠点とする女子7人制ラグビーのプロフェッショナルチームです。長門市は、全国高等学校ラグビーフットボール大会に県勢最多の出場記録を持つ大津緑洋高校があるなど、古くからラグビーが深く根ざした地域であり、2019年に日本で開催されたラグビーワールドカップでは、カナダ代表の公認キャンプ地となるなど、そのラグビー熱は全国的にも知られています。

設立の背景

チームは、こうした長門市の豊かなラグビー文化と、ラグビーワールドカップ2019によって一層高まった熱気を未来へ繋げるための「レガシー（遺産）」として、2017年に誕生しました。地元の鉄骨加工会社であるヤマネ鉄工建設が設立資金を拠出し、運営母体として「一般財団法人ながとスポーツ財団」が設立されました。チーム創設にあたり、国際的な視点と経験を取り入れるため、初代ヘッドコーチには7人制ニュージーランド代表での経験を持つエドウィン・コッカー氏が招聘されました。

歴史と実績

創設から間もないながらも、ながとブルーエンジェルスは国内最高峰の女子7人制ラグビーリーグである太陽生命ウィメンズセブンズシリーズにおいて目覚ましい活躍を見せています。特に、2019年度には創部わずか3年で初の総合優勝を飾りました。その後もチームは継続的な強化を図り、2021年度、2023年度、そして2024年度にも総合優勝を果たし、通算4回のタイトル獲得という実績を誇ります。この成功は、チームが国内トップレベルの地位を確立していることを明確に示しています。

コーチングスタッフについても、チームは常に最善を追求してきました。初代HCのエドウィン・コッカー氏がニュージーランド代表のアシスタントコーチに転出した後、2022年シーズンには7人制パプアニューギニア女子代表を率いた経験を持つポール・ティッチェン氏が指揮を執りましたが、タイトル奪還には至りませんでした。翌シーズンからは、再び元7人制ニュージーランド代表のロテ・ライカブラ氏を招聘するなど、チームの継続的な発展と強化に向けた取り組みが進められています。

チーム施設と選手構成

2020年には、長門市東深川にあるヤマネ鉄工建設の旧工場跡地を改修し、チームが運営する複合施設がオープンしました。この施設は、選手たちのトレーニング拠点となるだけでなく、地域との交流やラグビー普及活動にも活用されています。

チームの大きな特徴の一つは、国内外から集められたタレント豊かな選手層です。日本代表経験を持つ選手や、ニュージーランド、フィジー、オーストラリア、オランダ、タイ、ブラジル、南アフリカ、ケニアなど、世界各国の代表選手が在籍または過去に所属しており、国際色豊かなチーム編成となっています。例えば、現在のチームにはバティヴァカロロライチェル海遥選手、辻﨑由希乃選手、平野優芽選手、田中笑伊選手、大谷芽生選手といった7人制女子日本代表の現役・元メンバーに加え、ルシーラ・ナガサウ選手（フィジー代表）、カーリ・ヘンウッド選手（オーストラリア代表）、プルーニー・キヴィット選手（オランダ代表）など、世界トップレベルの選手が名を連ねています。また、元所属選手の中にも、磯貝美加紗選手（女子日本代表）や藪内あゆみ選手（7人制女子日本代表）など、日本のラグビー界を牽引してきた選手たちがいました。

獲得タイトル

ながとブルーエンジェルスが獲得した主なタイトルは以下の通りです。

太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ
総合優勝：4回（2019年度、2021年度、2023年度、2024年度）

長門市のラグビーレガシーとして誕生したながとブルーエンジェルスは、国内トップリーグでの輝かしい実績を積み重ね、女子7人制ラグビー界において重要な存在感を示しています。地元コミュニティとの連携を深めながら、国内外から集まる才能を結集し、さらなる高みを目指して活動を続けています。

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