なぎさブラスゾリステン

なぎさブラスゾリステン

概要

なぎさブラスゾリステン（Nagisa Brass Solisten）は、日本を代表するオーケストラで活躍する精鋭たちによって結成された、国内屈指のブラスアンサンブルです。金管楽器奏者10名と打楽器奏者1名の計11名をコアメンバーとして構成されています。その名称は、活動の端緒となった神奈川県逗子市に位置する「逗子文化プラザなぎさホール」に由来しており、地域の文化拠点との深い結びつきを示しています。

結成の背景

このアンサンブルは、2005年に逗子文化プラザなぎさホールの開館を記念する特別なプロジェクトとして誕生しました。ホールの新たな始まりを祝うとともに、日本のトップレベルの演奏家が一堂に会し、金管アンサンブルの新たな可能性を提示することを目指して結成され、当初から高い期待が寄せられました。

特徴と音楽性

なぎさブラスゾリステンの最も顕著な特徴は、そのメンバーの並外れた技量と経験にあります。メンバーは、NHK交響楽団、東京都交響楽団、読売日本交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団といった、日本クラシック音楽界の中核をなすオーケストラの首席奏者や、国内外で活躍する音楽家、音楽大学の教員などで占められています。この顔ぶれが、アンサンブルに圧倒的な表現力と響きの豊かさをもたらしています。

彼らの演奏プログラムは、伝統的なクラシック作品から現代のオリジナル作品、さらにはジャズ、ポップス、映画音楽に至るまで、非常に幅広いジャンルを網羅しています。これは、金管楽器の持つ多様な魅力を最大限に引き出し、特定の音楽スタイルにとらわれることなく、より多くの聴衆にアピールするための工夫です。演奏会では、卓越したアンサンブル能力に加え、聴衆全体が一体となって音楽空間を共有できるような、工夫を凝らした構成や演出も重視されています。結成以来、その高い芸術性と革新的なアプローチにより、常に日本のブラスアンサンブル界における最前線で注目され続けています。

主なメンバー

アンサンブルの中心となるメンバーは、以下の通りです（所属・役職は活動時期や特筆されるべきものに基づきます）。

主宰
神代 修（元 東京フィルハーモニー交響楽団 トランペット副首席奏者）
トランペット
高橋 敦（東京都交響楽団 トランペット首席奏者）
服部 孝也（昭和音楽大学 准教授、元 新日本フィルハーモニー交響楽団 トランペット首席奏者）
田中 敏雄（読売日本交響楽団 トランペット奏者）
ホルン
吉永 雅人（新日本フィルハーモニー交響楽団 ホルン副首席奏者）
阿部 麿（サイトウ・キネン・オーケストラ ホルン奏者）
トロンボーン
池上 亘（NHK交響楽団 トロンボーン奏者）
倉田 寛（愛知県立芸術大学 教授、元 神奈川フィルハーモニー管弦楽団 トロンボーン首席奏者）
篠崎 卓美（読売日本交響楽団 トロンボーン奏者）
テューバ
池田 幸広（NHK交響楽団 テューバ奏者）
打楽器
* 竹島 悟史（NHK交響楽団 打楽器奏者）- 編曲およびピアノも担当

また、作曲家・指揮者である和田 薫氏が楽曲の作曲、編曲、指揮を担当するなど、アンサンブルの音楽的活動に深く関わっています。さらに、公演によっては賛助メンバーとして、阿部一樹氏（横浜シンフォニエッタ トランペット奏者）や山口隼士氏（シエナウィンドオーケストラ トロンボーン奏者）らが加わり、その響きに厚みを加えています。

影響と評価

国内トップクラスの奏者たちの集結により、なぎさブラスゾリステンは、結成以来日本の音楽シーンにおいて特別な地位を確立しています。その質の高い演奏と多様なプログラムは、ブラスアンサンブルという形態の持つ可能性を広く示し、多くの聴衆に感動と発見をもたらしています。現在も、日本のブラスアンサンブル界を牽引する存在として、その活動は常に大きな関心を集めています。

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