にわとりのおばさん

トムとジェリー：にわとりのおばさん

1942年10月10日に公開された、トムとジェリーシリーズの一作品『Fine Feathered Friend』（日本では『にわとりのおばさん』または『にわとり婆さん』として知られる）は、ウィリアム・ハンナとジョセフ・バーベラの監督により制作されました。フレッド・クインビーが製作総括を務めていますが、初期公開版ではクレジットされていません。

本作は、鶏小屋でのトムとジェリーのいつもの追いかけっこから始まります。ジェリーは、卵を温めている親鶏の腹の下に隠れてトムから逃げようとします。トムはジェリーを捕まえようと親鶏の腹の下を探りますが、激しくつつかれてしまいます。

トムは、親鶏に守られているジェリーを捕まえるため、様々な策略を試みます。しかし、気性の荒い親鶏は簡単にはトムを許しません。トムの企てはことごとく失敗し、親鶏に痛烈な仕返しをされる場面が何度も繰り返されます。

そんなドタバタ劇の最中、ついに卵からヒヨコが孵化します。ジェリーはヒヨコに変装し、親鶏に守ってもらおうとします。しかし、トムはジェリーを捕まえようとしますが、誤って本物のヒヨコを捕まえてしまい、再び親鶏の怒りを買ってしまいます。

一方、ヒヨコに変装したジェリーは、誤ってアヒルの親子について行ってしまいます。水に浸かったことで変装がバレてしまい、トムに追いかけられることになります。トムはハサミでジェリーを追い回しますが、誤って親鶏の尾羽を全て切ってしまいます。

ついに激怒した親鶏は、仕返しとしてトムの尻尾の毛を全て切ってしまいます。

その夜、尻尾の毛を刈られたトムは、ジェリーが鶏小屋から出てくるのを外で待ち伏せします。鶏小屋の中では、尾羽の代わりに羽根ぼうきを付けている親鶏と、ヒヨコ達と一緒に眠るジェリーの穏やかな姿がありました。

登場人物

トム: ジェリーを捕まえようと様々な策略を企てますが、親鶏の攻撃に苦戦します。最終的には親鶏の尾羽を切ってしまい、仕返しを受けます。

ジェリー: トムから逃れるため、親鶏に助けを求め、卵やヒヨコに紛れて隠れます。

にわとりのおばさん（親鶏）: 卵を温め、生まれたヒヨコ達を守ります。トムが卵やヒヨコを奪おうとすると、激しく攻撃します。トムに尾羽を切られてしまい、仕返しとしてトムの尻尾の毛を切ります。

ヒヨコたち: 親鶏によって温められた卵から孵化します。一羽がトムに捕まりそうになりますが、親鶏に助けられます。

* アヒルたち: 鶏小屋で飼われているアヒルの親子。ヒヨコに変装したジェリーが誤って一緒に行動してしまいます。

日本での放映

本作は、TBS系および他系列局で1964年から1990年頃まで、断続的に放映されました。地上波での放送タイトルは「にわとり婆さん」でした。

『にわとりのおばさん』は、トムとジェリーの定番の追いかけっこに加え、親鶏の迫力と母性愛、そして予測不能な展開が絶妙に絡み合った、シリーズの中でも特に記憶に残る作品です。独特のユーモラスな演出と、テンポの良いストーリー展開は、大人も子供も楽しめる魅力にあふれています。

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