はたけカカシ

はたけカカシ：冷徹さと優しさを併せ持つ天才忍者

はたけカカシは、岸本斉史による漫画作品『NARUTO -ナルト-|NARUTO_-ナルト-』に登場する、高い人気を誇るキャラクターです。主人公・うずまきナルトの師であり、物語の重要な局面で大きな役割を果たします。冷静沈着な判断力、卓越した戦闘能力、そして過去のトラウマからくる複雑な内面を併せ持つ、魅力的な人物です。

概要

カカシは、第一部でナルト、うちはサスケ、春野サクラの第七班を担当する教官として登場します。第二部では、第七班に加え、第八班と第十班の臨時隊長も務めます。常に口元を覆うマスクと、左目を隠す額当てが特徴的です。かつて「木ノ葉の白い牙」と恐れられたはたけサクモを父に持ち、その才能を受け継いでいます。

実力

5歳で下忍、6歳で中忍、12歳で上忍となったカカシは、「木ノ葉隠れ」きっての天才忍者です。若くして暗部（暗殺戦術特殊部隊）に所属していた経験もあり、忍・体・幻術すべてを得意とします。その実力は木ノ葉の上忍の中でも随一で、他国の忍や「暁」のメンバーからも警戒されています。また、発想力にも富み、ナルトの風遁・螺旋手裏剣の修行を考案するなど、様々なアイデアを生み出しています。読書家で、自来也の著書『イチャイチャシリーズ』を愛読している一面も持っています。

カカシの最も特徴的な能力は、血継限界である写輪眼です。この写輪眼によって、千種類以上の技をコピーし、自身の技として使いこなせるため、「写輪眼のカカシ」または「コピー忍者のカカシ」として知られています。しかし、写輪眼はスタミナを多く消耗するため、多用すると戦闘不能に陥るという欠点も抱えています。第二部では、写輪眼の上位瞳術である万華鏡写輪眼を使用できるようになりますが、これも多用すると疲労困憊してしまいます。

師匠として

カカシは、指導力が高く、師匠としても非常に優秀です。ナルトたちに忍者としての心構えだけでなく、チームワーク、仲間の大切さ、思いやり、命の尊さなど、人として大切なことを教えています。厳しくも温かい師として、ナルトたちの成長を支えます。また、教え子を見張る警戒心が非常に強く、常に彼らを気にかけています。

幼少期、父が任務よりも仲間の命を優先した結果、里から誹謗中傷され、自害した過去があります。このトラウマからルールに固執し、任務では冷徹に接していましたが、第三次忍界大戦でうちはオビトから仲間の大切さを教えられ、性格が大きく変わります。過去の過ちを反省し、教え子たちには常に仲間の大切さを説いています。

第一部では教え子から尊敬される師でしたが、第二部では教え子たちの成長に伴い、自身への接し方が変化してきたことで威厳の低下を悩む場面もあります。

その他

カカシは、口が上手く、飄々とした性格で、人を煙に巻くのが得意です。「ま! ○○だ…」や「○○でしょ」といった独特の口癖があります。一人称は基本的に「オレ」です。

遅刻癖があり、遅れた際には「黒猫が横切った」「人生と言う名の道に迷った」など、かなり無理な言い訳をして部下に突っ込まれています。その理由は、殉職者の慰霊碑に立ち寄り、親友オビトの死を悼んでいるためです。遅刻しないために朝早く来ることもありますが、それは「昔のバカだった自分をいつまでも戒めたくなる」からだと言います。

マスクの下の素顔は、作中ではほとんど明らかにされていません。食事の際にマスクを外す時でさえ、他人からの視線を外したわずかな時間で完食してしまうため、ナルトたちは何度も見ようと試みては失敗しています。素顔は、口の右下に黒子があり、全体的に整った顔立ちをしています。カカシ自身は、素顔を暴くためのチームワークが強化に繋がると考えており、あえて素顔を見せずに煙に巻いています。また、変装して「スケア」と名乗り、木ノ葉の人々の様子を探っている一面も持ちます。

第四次忍界大戦終結後、六代目火影に就任しますが、退任後も周囲からは「カカシ様」と呼ばれています。本人はこの呼び方を嫌い、やめるように注意しています。

プロフィール

忍者登録番号：009720
忍者学校卒業年齢：5歳
中忍昇格年齢：6歳
誕生日：9月15日
星座：おとめ座
血液型：O型
好きな食べ物：サンマの塩焼き、茄子の味噌汁
嫌いな食べ物：天婦羅、甘いもの
好きな言葉：チームワーク
趣味：読書（イチャイチャシリーズ）
戦ってみたい相手：四代目火影・波風ミナト

経歴

ミナト班時代には、上忍に昇進したばかりの頃、「木ノ葉の黄色い閃光」と呼ばれる波風ミナトの下、うちはオビト、のはらリンと共に神無毘橋破壊任務に就きました。性格が正反対のオビトとは衝突することも多くありましたが、任務中にリンが敵に捕らえられたことで、オビトの仲間意識に触れ、共に行動することになります。その戦闘中、カカシはオビトを庇って左目に重傷を負い、オビトは写輪眼を開眼させます。そして、敵の攻撃からカカシを庇ったオビトは、岩の下敷きになり致命傷を負ってしまいます。瀕死のオビトから写輪眼を受け取り、リンの医療忍術によって左目に移植します。その後、リンを守ろうとしますが、うちはマダラの策略によってリンは霧隠れの実験体にされ、カカシは止む無く彼女を手にかけます。その際、左目に万華鏡写輪眼を開眼させます。この出来事はカカシのトラウマとなり、しばらくは任務に集中できませんでしたが、ミナトに暗部に任命され、冷酷な忍として活動することになります。

第一部では、第七班の教官として、ナルト、サスケ、サクラを指導します。当初は飄々とした態度でしたが、チームワークの大切さを教え、温和な師として慕われる存在になります。味方の危機には身を挺して臨む姿もみられます。

第二部では、カカシ班として五代目風影・我愛羅奪還任務に参加し、暁のデイダラと戦います。万華鏡写輪眼の力でデイダラを追い詰めますが、任務終了後はその反動で入院してしまいます。その後、ヤマトと共にナルトの修行に付き合いますが、アスマが殺されたことを知ると、アスマの仇討ちに向かうシカマル達の臨時隊長に就任します。ペイン襲来の際には、瀕死のダメージを負いますが、長門の輪廻転生の術で蘇生します。その後、ナルトと共に里へ戻り、サスケの抹殺命令撤回の為に雷影と会い、ナルトの誠意を伝えます。

第四次忍界大戦では、忍連合軍の隊長として活躍し、数々の激戦を戦い抜きます。かつての友、オビトとの再会や、オビトから万華鏡写輪眼の力を借りてカグヤを封印するなど、物語の重要な局面で大きな役割を果たします。

第四次忍界大戦終結後、六代目火影に就任しますが、その後ナルトにその座を譲ります。

BORUTO

火影を退いた後は、一人の忍として未熟なナルトをサポートする役割を担っています。

ボルトたちの忍者学校卒業試験では、試験官を務めます。忍になることを甘く考えている受験生たちを厳しく批判しますが、最終的にはチームワークを評価し、全員を合格させます。また、サスケの紹介でボルトの修行にも付き合い、新術の開発を助けます。

能力

カカシは、子供の頃から天才的な才能を発揮し、上忍、暗部としても活躍しました。主な性質変化は「雷」「水」「土」ですが、写輪眼でコピーした様々な術も使用できます。師である波風ミナトのオリジナル忍術である螺旋丸も使いこなします。

【口寄せの術】では、嗅覚に優れた忍犬を口寄せし、追跡・探索任務にも対応できます。

写輪眼

うちは一族ではないカカシが写輪眼を持つ理由は、神無毘橋の戦いで重傷を負った親友のオビトから譲り受けたためです。カカシは左目にオビトの写輪眼を移植し、常にその力を発揮し続けています。そのため、大量のチャクラとスタミナを消費し、酷使すると長期間戦闘不能になるという欠点も抱えています。

第四次忍界大戦では、写輪眼を酷使して失明寸前になりますが、オビトの力を借りて、両目に万華鏡写輪眼の力を得ることで、完全体・須佐能乎も発動できるようになります。

万華鏡写輪眼 神威

万華鏡写輪眼の能力である「神威」は、視界に入った物体を別空間に転移させる能力です。本来の所有者であるオビトと同じ能力ですが、カカシは自身の体を時空間に移動させることはできません。しかし、九喇嘛のチャクラを使うことで自身の時空間転移も可能になります。

雷切

雷切は、カカシが開発した雷遁系の超高等忍術です。掌に雷のチャクラを集めて突進し、相手を仕留める暗殺用の必殺技です。元々は「千鳥」という名前でしたが、カカシがこの術で雷を切ったという逸話から雷切と呼ばれるようになりました。この技は、膨大なチャクラを消費するため、連発はできません。

使用術一覧

雷遁：紫電、雷切、雷切穿光、雷切弐連突、雷切一閃、雷切・一尖、雷切・双穿光、雷遁影分身、雷遁雷獣追牙、雷伝
影分身
水遁：水分身の術、霧隠れの術、水陣壁、水龍弾の術、大瀑布の術、水鮫弾の術
火遁:水霧、豪火球の術、炎弾
土遁：口寄せ・追牙の術、心中斬首の術、土流壁、多重土流壁、裂穿牙、土波
風遁：大突破
形態変化：螺旋丸
時空間忍術
口寄せの術
瞬身の術
分身系：影分身の術
体術：木ノ葉隠れ秘伝体術奥義千年殺し、表蓮華
封印術：封邪法印
幻術：魔幻・奈落見の術
写輪眼：万華鏡写輪眼、神威、神威手裏剣、神威雷切、須佐能乎
氷遁：一角白鯨

登場映画

カカシは、『NARUTO -ナルト-|NARUTO_-ナルト-』の劇場版シリーズの多くに登場しています。劇場版では、原作とは異なる活躍を見せることがあります。

劇場版 NARUTO -ナルト-|NARUTO_-ナルト- 大活劇!雪姫忍法帖だってばよ!!
劇場版 NARUTO -ナルト-|NARUTO_-ナルト- 大興奮!みかづき島のアニマル騒動だってばよ
劇場版 NARUTO -ナルト-|NARUTO_-ナルト- 疾風伝
劇場版 NARUTO -ナルト-|NARUTO_-ナルト- 疾風伝 絆
劇場版 NARUTO -ナルト-|NARUTO_-ナルト- 疾風伝 火の意志を継ぐ者
劇場版 NARUTO -ナルト-|NARUTO_-ナルト- 疾風伝 ザ・ロストタワー
劇場版 NARUTO -ナルト-|NARUTO_-ナルト- ブラッド・プリズン
ROAD TO NINJA -NARUTO THE MOVIE-
THE LAST -NARUTO THE MOVIE-
* BORUTO -NARUTO THE MOVIE-

まとめ

はたけカカシは、その複雑な過去、卓越した戦闘能力、そして教え子たちへの愛情から、多くのファンを魅了するキャラクターです。彼の成長や変化は、物語の重要な要素であり、読者に深い感動を与えます。冷静でクールな一面と、温かく優しい一面を併せ持つカカシの魅力は、今後も多くの人々に愛され続けるでしょう。

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