はだかの刑事

はだかの刑事

『はだかの刑事』（はだかのデカ）は、1993年1月8日から9月24日まで日本テレビ系列で毎週金曜20時 - 20時54分に全30話が放送された、東映制作の刑事ドラマです。

概要

東京の下町、隅田川沿いを舞台に、隅田川警察署捜査課の刑事たちの活躍を描いています。松方弘樹が主演を務め、前番組『刑事貴族』シリーズから引き続きの出演となりました。物語は、隅田川警察署捜査課の管轄内で生まれ育った矢口万作刑事を筆頭に、刑事たちや彼らを取り巻く人間模様を描いています。

当初は人情路線でしたが、途中から銃撃シーンやカーアクションが導入され、アクション要素が強化されました。さらに、矢口が課長代理に就任し、若手刑事たちを中心としたアクション重視の路線へとリニューアルされました。

このドラマは、『太陽にほえろ!』から20年以上にわたって続いた日本テレビ系列金曜20時台の刑事・アクション路線の最終作品であり、同時間帯で東映が制作を手がけた唯一の作品でもあります。

キャスト

矢口万作 警部補: 松方弘樹
かつては射撃の名手でしたが、過去の事件で犯人を射殺して以来、銃を携帯していません。離婚歴があり、娘がいます。飛行機嫌いで、自家用車は持っていません。第20話で課長代理に就任。
本山由樹 警部補: 世良公則
射撃の名手で、現場の指揮を執ることが多いです。コルト・ガバメントを愛用し、人情主義の矢口とは対照的に冷静な現実主義者ですが、矢口の捜査手法を理解する一面もあります。過去に婚約者を事件で亡くしており、独身です。木下からは「もっちゃん」と呼ばれています。
木下晶 巡査部長: 室井滋（第20話まで）
マンション住まいの独身女性。冷静で物事に動じない性格で、女性ならではの視点で事件を分析します。新堂とコンビを組むことが多いです。第20話で殉職。
三沢新平 警部補: 布施博（第20話から）
木下の後任として城南署から転任。行動優先の直情型で、本山と対立することもありますが、互いに理解を深めていきます。
岩城恭司 巡査: 野々村真
刑事でありながら血に弱く、殺人現場が苦手です。優しすぎる性格が捜査に影響を与えることもあります。妻は本庁勤務。
古賀茂 巡査: 勝村政信
交番勤務が長く、地元住民との交流が深いです。地域の事情に詳しいです。
新堂梨香 巡査: 七瀬なつみ
当初は少年係でしたが、捜査課に興味を持ち、異動します。木下とコンビを組んでいましたが、木下の殉職にショックを受け、派手な性格に変貌します。石原裕次郎グッズを多数所持。
矢口あき: 藤谷美紀（第16話まで）
万作の娘。第16話で釧路へ引っ越します。
田村太助: 橋爪功
矢口と同い年。第20話で警視に昇任し副署長となり、出演シーンが減ります。
由布院静: 樹木希林
生命保険の外交員で、矢口の幼なじみ。矢口を下宿させています。

スタッフ

企画: 服部比佐夫（NTV）、福湯通夫（東映）
プロデューサー: 香月純一（東映）、川野知介（松プロダクション）
音楽: 大島ミチル
制作: 東映

その他

このドラマでは、小道具にリアルさが追求され、刑事役の俳優は腕章を着け、聞き込み時のメモにはシステム手帳やバインダーノートが使用されていました。また、現場では全員が手袋と靴用ビニールカバーを着用していました。

作中に登場する覆面パトカーには、スポンサーである三菱自動車製の自動車が使用されました。

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