はばたけ黄金の翼よ

宝塚ロマン『はばたけ黄金の翼よ』

『はばたけ黄金の翼よ』は、宝塚歌劇団の雪組により制作されたミュージカル作品で、原作は粕谷紀子の『風のゆくえ』です。この物語は1985年に初演され、中世の北イタリアを舞台にした愛と戦いの物語を描いています。公演は、宝塚大劇場と東京宝塚劇場で行われ、次第に地方公演も展開されました。作品の脚本と演出は、阿古健が手掛けています。

公演概要

初演は1985年の1月から2月にかけて宝塚大劇場で行われ、その後4月には東京宝塚劇場での公演が続きました。特に、1985年4月29日の東京公演は、多くのファンから注目を集めました。また、同年の地方公演も盛況に行われ、観客に強い印象を残しました。2019年には全国ツアーとして再演され、再び観客を魅了しました。

ストーリー

物語は、時は中世の北イタリア。領主ヴィットリオは、隣国の新たな領主ジュリオから提案された和平の条件として、ジュリオの異母妹クラリーチェとの結婚を要求されます。結婚式の夜に、クラリーチェはヴィットリオに短剣を突きつけますが、彼女たちは敵同士でありながらも、真実の愛に引き寄せられ、互いの心を通わせていくのです。二人の葛藤や感情の变化が、観客に深い感動を与えます。

主な楽曲

この作品には、印象深い楽曲が多数含まれています。特に「はばたけ黄金の翼よ」や「栄光のアラドーロ」といった曲は、作品のテーマを色濃く反映しており、物語の進行と共に目立つ存在となります。その他にも「輝ける明日」や「クラリーチェの嘆き」など、様々な感情を表した楽曲が、観客に強い印象を与えます。

スタッフとキャスト

作曲と編曲は寺田瀧雄と高橋城が担当し、音楽指揮には橋本和明や北沢達雄が関与しました。振付は喜多弘と羽山紀代美、照明は今井直次が担い、様々なスタッフが一丸となってこの大作を創り上げました。

主な配役には、初演時のヴィットリオを麻実れいが務め、クラリーチェは一路万輝が演じました。また、2019年の全国ツアーでは、望海風斗がヴィットリオ役に回り、新世代の公演として注目を浴びました。

まとめ

『はばたけ黄金の翼よ』は、宝塚歌劇団の伝統的な要素と、心温まるストーリーが見事に融合した作品です。公演の度に新たな観客の心を掴むこのミュージカルは、宝塚の魅力を再確認させてくれる一作として、現在も多くのファンに愛され続けています。

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