ばつぐんジョッキー

『ばつぐんジョッキー』の歴史

『ばつぐんジョッキー』は、1968年11月4日から1986年10月3日までの18年間、CBCラジオで放送されていた名物ラジオ番組です。東海地方の平日昼間に多くのリスナーに親しまれたこの番組は、営業マンや主婦層を中心に人気を博しました。

多彩なパーソナリティ

番組には、作家の藤本義一や寺内大吉、放送作家のはかま満緒など、様々な分野で活躍するパーソナリティが参加しました。また、フォークグループ「モコ・ビーバー・オリーブ」の高橋基子や、野球解説者の板東英二、司会者の上岡龍太郎など、魅力的なメンバーが揃いました。特に上岡龍太郎は、全放送期間にわたって番組に出演し続けた唯一のパーソナリティです。

番組の魅力

当初は主婦層を意識したサロントーク形式でスタートし、リスナーがリラックスして聞ける内容が特徴的でした。月曜日と木曜日の放送では、板東英二と上岡龍太郎の対抗意識が高まり、特に野球に関する話題での意見が交わされる際は、曜日をまたいでの熱い応酬が行われました。これにより、毎回の放送が非常に盛り上がり、リスナーの関心を惹きつけたのです。

野球応援歌とセールス

1974年には、中日ドラゴンズの応援歌『燃えよドラゴンズ!』がこの番組から生まれるなど、特筆すべき出来事もありました。この曲は、シンガーソングライターの山本正之が作詞・作曲し、板東英二が歌唱。ドラゴンズファンの間で愛される名曲となり、さらには東海地区で40万枚以上の売上を記録しました。

ライバル局との競争

しかし、人気を誇っていた『ばつぐんジョッキー』に対して、ライバル局である東海ラジオは1978年に「ぶっつけワイド」をスタート。この番組は、当初は月曜と木曜に全国区のタレントを起用し人気を集め、後に松原敬生と蟹江篤子のコンビが全曜日を担当することで、更なる成功を収めました。この影響で、聴取率は一時的に低下し、両番組の間での厳しい競争が繰り広げられることとなりました。

番組の終焉

1984年には、長らく番組を盛り上げてきた板東英二と三笑亭夢楽が降板し、聴取率の低迷が始まります。新たに異色のパーソナリティとして教育評論家の遠藤八郎や鉄道評論家の種村直樹を起用し、放送時間を短縮して再編成を試みるも、効果は薄く、最終的には1886年秋に番組は終了を迎えました。

終わりに

『ばつぐんジョッキー』は18年にわたって愛されてきた番組であり、リスナーにとっては思い出深い存在となりました。多彩なパーソナリティと独自のスタイルが、一時代のラジオの文化を形成し、その影響は今でも色濃く残っています。

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