ひまわりバス (南九州市)

南九州市コミュニティバス「ひまわりバス」

南九州市が運行するコミュニティバス「ひまわりバス」は、市民の生活を支える公共交通機関として重要な役割を担っています。このバスは、南九州市の花であるひまわりにちなんで名付けられました。この記事では、その歴史的背景、運行概要、詳細な路線情報、使用車両、運賃体系などを詳しく解説します。

歴史

川辺町地域バス

「ひまわりバス」の前身となるのは、2003年2月に旧川辺町が運行を開始した「川辺町地域バス」です。当時は4路線で運行されており、地域住民の移動手段を確保していました。運行は宇都自動車商会（うとタクシー）に委託されていました。

ひまわりバスの誕生

2007年12月1日に南九州市が発足し、2009年9月1日には「ひまわりバス」として新たなスタートを切りました。この際、旧「川辺町地域バス」の路線は「ひまわりバス」に統合され、運行形態も大幅に見直されました。これにより、市内の公共交通空白地域の解消と、より効率的な移動サービスの提供が目指されました。

近年の動向

2023年12月には、予約型乗合タクシー「新ひまわりタクシー」の実証運行が開始されました。これに伴い、一部の生活交通バス路線が運休となりました。この変更は、より柔軟で効率的な交通サービスの提供を目的としています。

運行概要

路線

「ひまわりバス」は、市内の主要拠点を結ぶ「拠点間連絡バス」と、地域内の移動をサポートする「生活交通バス」の2種類があります。

拠点間連絡バス
2系統で運行
南九州市役所各支所や主要施設などを結ぶ
毎日運行（日曜日は運休）
1日4往復
生活交通バス
40系統で運行
市内を3地区に分けて各地区内で運行
平日のみ運行（月曜日から金曜日）
各路線週1～2往復

運行事業者

拠点間連絡バス：鹿児島交通（加世田営業所）
生活交通バス：宇都自動車商会（うとタクシー）

運賃

大人（高校生以上）：100円
小中学生：50円
未就学児：無料
障害者：無料（障害者手帳提示）
運転免許証自主返納者：無料（南九州警察署発行の証明書提示）
拠点間連絡バスでは、いわさきICカードとRapiCaが利用可能

その他

年末年始（12月31日～1月3日）は全便運休
フリー乗降区間あり

路線詳細

拠点間連絡バス

頴娃 - 川辺線
頴娃支所 - 頴娃高校前 - 下門 - 春向 - 山脇 - 赤崎 - 飯山 - 粟ヶ窪 - 牧渕別府 - 上渕 - 青戸 - 加治佐 - 新田 - 浮辺 - 東門 - 内園 - 霜出げんき館 - 県立保健看護学校前 - 霜出 - 湯穴 - 柳下 - 外牧 - 高田上 - 高田 - 宮小路 - 宮 - 乱橋 - 平山下 - 平山中央 - 川辺文化会館
番所鼻公園 - 知覧線
番所鼻公園 - 別府温泉 - 大川郵便局 - 松ヶ浦港 - 南部出張所 - 松山 - 下塚 - 塗木 - 霜出 - 県立保健看護学校前 - 霜出げんき館 - 東平久保 - 木佐貫原 - 保健センター - 温泉センター - 知覧特攻観音入口 - 下郡 - 楠元 - 薩南工業高校前 - 中郡まち - 中郡 - 市役所 - 法務局前 - 知覧
（過去の路線）松ヶ浦港 - 南九州市役所

生活交通バス

頴娃系統：01～19
知覧系統：01～14
川辺系統：01～14

車両

拠点間連絡バス

鹿児島交通が運行する拠点間連絡バスには、ひまわりバス専用ラッピングが施された小型車が使用されています。黄緑色を基調とし、ひまわりの花が大きく描かれたデザインが特徴です。車体には「南九州市コミュニティバス ひまわりバス」の文字が白抜きで表示されています。

専用車両としては、日産ディーゼル・RN（KC-RN210CSN、1997年式）が2台使用されています。これらの車両は京王バスからの移籍車で、富士重工業製の8E車体を架装しています。前面形状が「京王マスク」と呼ばれる独特の丸みを帯びた特注タイプで、京王バス時代に使用されていた2分割の前面方向幕がそのまま残されているのが特徴です。

川辺町地域バス

旧川辺町地域バスでは、宇都自動車商会（うとタクシー）がトヨタ・ハイエースを使用していました。

川辺町地域バス（詳細）

川辺町地域バスは、旧川辺町が運行していたコミュニティバスで、2003年2月に運行を開始しました。運行は宇都自動車商会（うとタクシー）に委託されていました。南九州市への合併後も旧川辺町域で運行を継続していましたが、2009年の「ひまわりバス」運行開始に伴い、その役割を終えました。

概要

運賃：1回100円
運行日：土・日運休（祝日は運行）
運行事業者：鹿児島交通、宇都自動車商会（うとタクシー）

主な路線

宇都自動車商会（うとタクシー）担当

高田上 - 田部田島線：文化会館 - 島 - 高田下 - 上の前
松尾城 - 野間里線：文化会館 - 古殿公民館 - 松尾城
越原 - 田部田佐々良線：文化会館 - 佐々良 - 越原
* 馬立 - 小崎線：文化会館 - 小崎 - 馬立

まとめ

南九州市の「ひまわりバス」は、市民の日常生活に欠かせない公共交通機関です。旧川辺町地域バスから発展し、現在では市内全域をカバーする路線網を形成しています。今後も、地域住民のニーズに応じた柔軟な運行体制を維持し、市民の生活を支える役割を担っていくことが期待されます。

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