ひょうご労働図書館

ひょうご労働図書館：労働問題を深く探求する専門図書館

ひょうご労働図書館は、兵庫県が運営する公立図書館です。その名の通り、労働に関する専門性の高い蔵書が特徴で、労働法規、労働運動の歴史、企業史、関連統計資料など、ビジネスと労働問題に関する多様な情報を求める人々にとって貴重な情報拠点となっています。

歴史：労働経済研究所から専門図書館へ

ひょうご労働図書館の歴史は、1947年に設立された兵庫県立労働経済研究所に遡ります。当初は労働問題の調査研究、労働教育の普及を目的とし、図書館運営もその重要な活動の一つでした。その後、幾度かの組織改編を経て、1987年には再び兵庫県立労働経済研究所となり、長年にわたり労働問題に関する研究・資料収集を続けました。

2000年、研究所が閉所されたことを受け、その膨大な蔵書と資料の活用方法が検討されました。その結果、県民への情報提供を目的とした、労働分野に特化した専門図書館として「ひょうご労働図書館」が設立されることとなり、同年7月28日に開館しました。これは、労働問題に特化した専門図書館としては全国的にも珍しい存在です。

充実した蔵書とサービス

ひょうご労働図書館は、労働法、労働組合の歴史、企業史、統計データ、白書など、労働問題に関する多岐にわたる資料を所蔵しています。これらの資料は、研究者、学生、労働者、企業関係者など、幅広い層の利用者に役立つ貴重な情報源となっています。

図書館では、蔵書の閲覧は自由ですが、貸し出しには登録が必要です。登録要件は、兵庫県内在住、在勤、在学のいずれかです。一度に借りられる冊数は最大10冊で、貸出期間は2週間です。予約がなければ、最大3回まで2週間ずつ延長することができ、最長8週間まで借りることができます。また、兵庫県立図書館の蔵書も、本館を経由することで借りることが可能です。

小泉八雲コーナー

ひょうご労働図書館がある場所は、明治時代の文豪、小泉八雲の旧居跡に隣接しています。小泉八雲は神戸にゆかりがあり、その縁を記念して、図書館内には「小泉八雲コーナー」が設けられています。ここでは、小泉八雲の著作や関連書籍、資料などを閲覧することができます。このコーナーは、図書館を訪れる人々に、地域の歴史や文化に触れる機会を提供しています。

アクセスと開館時間

ひょうご労働図書館は、JR西日本・阪神電鉄元町駅、神戸高速鉄道花隈駅、神戸市営地下鉄県庁前駅から徒歩圏内に位置しています。アクセス良好な立地も、図書館の魅力の一つです。開館時間は、ウェブサイト等で確認できますが、毎週日曜日・祝日、毎月第2月曜日（祝日と重なる場合は翌日）、年末年始、および蔵書整理期間は休館日となります。

まとめ

ひょうご労働図書館は、労働問題に関する専門知識を求める人々にとって、かけがえのない存在です。充実した蔵書、便利なアクセス、そして地域の歴史と文化に触れられる空間を提供することで、地域社会への貢献を果たしています。今後も、労働分野の情報発信拠点として、その役割を担っていくことでしょう。

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