ひょうたん書店

ひょうたん書店の歩み

ひょうたん書店は、鹿児島県鹿児島市西田二丁目にて営業していたコミック専門店です。有限会社ひょうたんが運営しており、1986年に創業されました。これに先立って、当時閉店を予定していた同名の書店を引き継ぐ形で新たにスタートを切ったのです。

創業の背景

創業者は書店の開業を考えており、それに伴って地域の書店を引き継ぎました。周囲に大型書店が進出してくる中、競争の中での差別化を図るため、ひょうたん書店は1997年から漫画専門店へと転換しました。この戦略が功を奏し、1999年4月には天文館の東千石町に新店舗をオープンしました。

特徴と人気

ひょうたん書店の特徴は、一般的な書店では手に入らないようなマニアックな本や商品を豊富に取り揃えていた点です。1998年11月、南日本新聞では「一部のファンから強い支持を受け、口コミで多くの客が市外からも訪れる書店」として紹介されました。その後、2012年2月にも同様の記事が掲載されており、県外からも訪れる客がいることが再度確認されました。

地域への貢献

顧客とともに『新世紀エヴァンゲリオン』の放送を求める署名活動を行ったり、スポンサーとなって『もやしもん』や『さよなら絶望先生』などのアニメ番組を提供したこともあります。こうした活動は、地域のアニメ文化の振興にも寄与していました。

終幕と新しい挑戦

しかし、2016年2月には出版取次業者の太洋社が自主廃業を決めた影響から、取引先が見つからない状況となりました。このため、店舗営業の継続が困難と判断され、2016年2月14日をもって閉店することとなりました。閉店の告知は公式Twitterで発表され、多くのファンから惜しまれる声が寄せられました。

閉店後、ひょうたん書店は通信販売業務に特化して事業を続けましたが、2021年3月1日には楽天市場でのサービスも終了しました。その後、現在は地域サイト運営事業へとシフトし、新たな舞台での挑戦を続けています。

関連書店

ひょうたん書店の閉店は、同じく太洋社の影響を受けた友朋堂書店の閉鎖と同様、多くの地域書店にとって厳しい時期を象徴しています。今後も、地域に密着した形での情報発信が求められるでしょう。

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