ひろしまMALL

ひろしまMALL：広島市中心部に存在した複合商業施設の盛衰

ひろしまMALLは、かつて広島県広島市に存在した複合商業施設です。1998年にベスト電器広島本店を核店舗としてオープンし、家電量販店を主体に、飲食店や雑貨店など様々なテナントが入居していました。

しかし、2016年にベスト電器が撤退したことを皮切りに、全てのテナントが撤退。建物は広島銀行が取得し、一時的に本店機能が移転しましたが、その後解体されました。本稿では、ひろしまMALLの開業から閉店、そして解体に至るまでの歴史を詳細に解説します。

開業とベスト電器広島本店時代

1998年10月、ひろしまMALLは、当時日本最大の店舗面積を誇る家電量販店、ベスト電器広島本店を核として華々しくオープンしました。開店時には約7000人が行列を作り、1日で約6万人が来店するなど、大きな賑わいを見せました。

ベスト電器広島本店は、地上7階建ての広大な店舗面積を誇り、家電製品だけでなく、CD・ビデオ、生活雑貨、住宅設備機器など幅広い商品を取り扱っていました。また、マクドナルドやCoCo壱番屋などの飲食店、ふとんタナカやダイソーなどのテナントも入居し、地域住民の生活を支える商業施設として機能していました。

ビックカメラベスト広島店への転換

2008年、ベスト電器とビックカメラが資本・業務提携を結んだことを受け、ベスト電器広島本店はビックカメラベスト広島店としてリニューアルオープンしました。ビックカメラのノウハウを取り入れ、品揃えを大幅に拡充。店舗面積は変わらなかったものの、より魅力的な店舗へと生まれ変わりました。

しかし、ビックカメラベスト広島店としての営業は長くは続かず、2011年に閉店。ビックカメラは広島駅前への出店を模索し始めます。

ベスト電器B・B広島店、そしてベスト電器広島店へ

ビックカメラ撤退後、ひろしまMALLにはベスト電器が再び出店。ベスト電器B・B広島店として、低価格帯の商品を中心とした店舗構成にリニューアルしました。店舗面積も縮小され、3階以上にはファッションセンターしまむらやライフステージ太陽などのテナントが入居しました。

その後、2013年には再びベスト電器広島店としてリブランドオープンしましたが、2016年に土地賃借契約の満了を理由に閉店。他のテナントも順次撤退し、ひろしまMALLは閉館となりました。

閉店後のひろしまMALL

ひろしまMALLの建物と土地は、2016年末に広島銀行が取得しました。広島銀行は、本店建て替え期間中の仮本店として利用した後、2021年に新社屋へ移転。その後、建物は解体され、跡地の一部にはひろぎんキャリア共創センター（仮称）が建設される予定です。

年表

1998年10月：ベスト電器広島本店オープン
2008年3月：ビックカメラベスト広島店オープン
2011年5月：ビックカメラベスト広島店閉店
2011年7月：ベスト電器B・B広島店オープン
2016年2月：ベスト電器広島店閉店
2016年末：広島銀行が建物と土地を取得
* 2021年5月：広島銀行が新社屋へ移転

ひろしまMALLは、広島市の中心部で18年間営業を続け、多くの人々に利用されてきました。その盛衰は、時代の変化と家電量販店の競争激化を象徴していると言えるでしょう。

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