ふれあい (曲)

中村雅俊「ふれあい」：時代を超えて愛される青春の歌

中村雅俊のデビューシングル「ふれあい」は、1974年7月1日に日本コロムビアから発売され、彼のキャリアを代表する一曲となりました。同年10月25日には、同名のアルバムもリリースされています。

ドラマ『われら青春!』との出会い

この楽曲は、同年放送された日本テレビのドラマ『われら青春!』の挿入歌として使用されました。中村雅俊が演じる沖田先生が下宿のベランダで弾き語りをするシーンや、生徒たちがキャンプファイヤーで歌うシーンで流れ、ドラマの人気とともに楽曲も広く知られるようになりました。当初は「青春貴族」をA面にする案もありましたが、「ふれあい」がA面としてリリースされることになりました。

記録的な大ヒット

「ふれあい」は、デビューシングルながらオリコンチャートに32週ランクインし、週間1位を10週連続で獲得、累計126.5万枚のセールスを記録する大ヒットとなりました。この記録は、当時の音楽シーンにおいて特筆すべきものであり、中村雅俊の名を広く知らしめるきっかけとなりました。

映画化、CMソング、そして現代へ

1974年には、中村雅俊自身が主演を務める映画『ふれあい』（市村泰一監督）も製作され、楽曲の世界観がさらに広がりを見せました。その後も、「ふれあい」は中村雅俊が長年CMキャラクターを務めていたこくみん共済 coopのCMソングとして使用され、2007年公開の映画『大日本人』（松本人志監督）の挿入歌としても使用されるなど、時代を超えて愛され続けています。また、B面曲の「青春貴族」も、2015年のテレビドラマ『民王』の挿入歌として使用され、菅田将暉と知英によって歌われました。

収録曲

両A面とも、作詞は山川啓介、作曲はいずみたく、編曲は大柿隆が担当しています。

A面: ふれあい（3:26）
B面: 青春貴族（3:06）

「青春貴族」には、太陽学園高校有志がコーラスとして参加しています。

カバーバージョン

「ふれあい」は、数多くのアーティストによってカバーされています。

柏原芳恵（アルバム『encore』収録）
壮一帆（カバーアルバム『OLDIES TAKARAZUKA NATSUMERO SONG』収録）
髙橋真梨子（カバー・アルバム『ClaChic -クラシック-』収録）
關淑怡（シャーリー・カーン） - 広東語カバー「一首獨唱的歌」

その他、華娃、馮偉棠、黃愷欣、夏妙然、劉漢樂など、多くの歌手が広東語でカバーしています。桑田佳祐も『平成三十年度!第三回ひとり紅白歌合戦』でこの曲を披露しました。

「青春貴族」も、馮偉棠と張德蘭のデュエットで広東語カバー「挽手向前行」として歌われています。

「ふれあい」は、1970年代の青春ドラマを象徴する楽曲として、そして中村雅俊の代表曲として、今もなお多くの人々に愛され続けています。

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