ぶっとび!!CPU

『ぶっとび!!CPU』概要

『ぶっとび!!CPU』は、新谷かおるの手による日本の漫画であり、後にその物語を基にしたOVA作品も制作されました。本作は1993年から1997年まで『ヤングアニマル』（白泉社）で連載されており、短期集中連載の形で進められました。刊行された単行本は全3巻、文庫版は全2巻が存在します。連載当時、パソコンが一般家庭に普及する前の時代を背景に、非日常的で空想的な要素が盛り込まれた電脳世界が描かれています。特に、人間とコンピュータが心を通わせる未来を想像させるストーリー展開が印象的です。

本作は新谷かおるの他の作品と比べると全く異なるスタイルを持ち、特にリアリズムを重視している作品（『エリア88』や『砂の薔薇』など）とは対照的な作風が特徴です。物語の中では美少女型のヒューマノイドコンピュータ、通称「ミミ」が登場し、彼女に必要とされる進化の過程が描かれている点がユニークです。

あらすじ

物語の主人公は、高校生の高岡章。彼はパソコンに強い興味を持っているものの、未だ自分のパソコンを持っていません。彼はバイトで貯めたお金を持ち、秋葉原での新型パソコンの購入を目指しますが、瞬く間に売り切れてしまい途方に暮れます。そんなとき、怪しげなバイヤーに出会い、格安で「最新型パソコン」を手に入れます。

そのパソコンの箱を開けると、現れたのは美少女型の自立思考型ヒューマノイドコンピュータで、彼女の名前は高岡ミミ。彼女は主人の活性細胞を扱い、特定の行為を通じてメモリを増設するのが特徴の存在です。この特異な設定が、物語の肝となります。

登場人物

• - 高岡章（たかおか あきら）

主人公で、性格は内向的。しかし、彼がミミと共に生活を始めることで、彼の人生は大きく変わります。

• - 高岡ミミ（たかおか ミミ）

ヒロインであり、自立思考型ヒューマノイドコンピュータ。彼女のキャラクターは明るく、積極的で、主人に対して強い興味を持っています。

• - 島田加奈子（しまだ かなこ）

章の同級生で、テニス部の優等生。彼女は章に片思いするが、ミミの存在によって振り回されます。

• - 倉田順平（くらた じゅんぺい）や坂口太（さかぐち ふとし）

章の親友で、いずれも電脳研究会に所属しており、時折コミカルな役割を果たします。

• - 夏目八千代（なつめ やちよ）

財閥の娘であり、実はミミと同様の自立思考型ヒューマノイドコンピュータです。

OVA版

1997年には、全3巻にわたるOVAが「ピンクパイナップル」レーベルから発売されました。原作を基にしてはいるものの、年齢制限が設定されており、登場人物にも原作には含まれないキャラクターが存在します。ストーリーも原作とは異なる展開を持っています。

『ぶっとび!!CPU』は、その独特な世界観とキャラクターたちの魅力によって、多くのファンを魅了し続けています。独創的なストーリー展開と、恋愛や冒険が交錯するこの作品は、視聴者や読者を引き込む要素がたくさん詰まっています。

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